特許事務所の裏話

 特許事務所の裏話  投稿メール公開


 非まじめ発創塾のホームページをご覧になり、掲載内容に賛同されたゴールド特許事務所のバットマン氏から特許事務所の実情を明かす次のようなメールが届きました。
 しかも、ご丁寧にメール内容の公表許可までつけておられました。

 この方は、現役の特許事務所の職員だそうですが、内部告発的なメールなので事務所名もご自身のお名前も明かしておられません。調べてみたのですが、同名の特許事務所はありませんでした。



 バットマン氏のご好意に甘え、掲載させていただきました。

 全ての特許事務所がそうだというわけではありません。

   しかし、何処の世界にも悪者がいるものです。
   国会議員、裁判官、官僚、警察官、各種士業など・・・諸々の世界にも・・・・・
   これは、人間のサガというものでしょうね。

  何れにしても、 ・・・ 犬養新平弁理士の言われるように ・・・
   自分の特許権は、自分で守らねばならないのです。

   医者が、病気を治してくれるわけではなく
   医者は、病気を治す手助けをしてくれるように・・・!
     




・・・・・・・ 以下 送付されたメール ・・・・・・・

非まじめ発創塾の坂井様

 突然ですが、私は、ゴールド特許事務所に勤めるバットマンと言いまして、現役の特許事務所の職員ですが、貴殿のホームページの掲載内容に賛同すること多々あります。

 このメールに記載した内容を貴殿の自由にご利用になって結構ですから、私の身元は洗わないで下さい。


 私共の特許事務所を含めほとんどの特許事務所では、特許を熟知しない職員が、一人前の顔して依頼主に接し、一方、依頼主も特許のことは何も分らず依頼にきて「丸投げしていく、のが実情です。

 「丸投げ」はいいのですが、ひどいときは、実施例も、図面もなく、サテサテ、何が新しいのかさえ分らない。特許事務所に言えばなんとかなる、と信じているお目出度い個人や中小企業の方々が多い、というか、ほとんどです。

 我々も、5分か10分の口頭による説明を受けるだけですから、良い明細書ができる訳がないのです。

 でも、特許事務所にとっては、依頼内容が良くても悪くても1件は1件、これでビジネスしているのです。
 1件いくらの社会で、断ればゼロですから・・・。



 もう一つ、貴殿もご存知でしょうが、特許事務所では(知ってか知らずでか、いや、知っていても手間隙をかけたくないから)、範囲の狭い出願をするようです。

 この方が特許になり易いのは事実ですが、もっと出願人の立場で広く権利がとれるようにしてやる努力が不足しています。

 例えば、「A部材と、B部材と、C部材からなるX1商品」で特許権が取れたとします。これに対し、第三者が「A部材と、B部材からなるX2商品」にすれば特許を逃げられることになります。さらに、「A部材と、B部材と、D部材からなるX3商品」にすれば、新しい特許になります。

 この場合、「A部材と、B部材を含むX商品」とすれば、さらにC部材を入れようが、D部材を入れようが、A部材とB部材を含むので権利の範囲内に入ります。

 このような、一寸した気づかいがどうも欠けているようです。



 以上、事実に基いた戯言でした・・・・バットマン

・・・・・・・ 以上、引用 ・・・・・・・



 バットマン様  有難う御座いました。





 皆さん 驚かれたことでしょう。

 特許に詳しくない方のためにX商品の例を具体的に一言説明を加えましょう。

 例えば、バネですが、バネには、板バネやコイルバネなど様々なバネがあります。このとき、板バネの説明だけしてコイルバネの説明を全くせず、請求項にも板バネのみを入れた場合、コイルバネを使った商品は、権利から外れます。

 こんなときは、板バネとコイルバネの使用例を書いた上で請求項には、単に『バネ』と入れるべきでしょう。これでどんなバネを使った商品も権利が及ぶことになります。

 さらに、バネの代わりにゴムやスポンジでも良い場合は、ゴムやスポンジの例も説明した上で、請求項には『バネ』の代りに『弾性体』と入れたいものです。
 これならどんなバネでも、ゴムなどの弾性体も全て権利に含まれます。

 但し、あまり権利を広げすぎると、特許庁の審査官の調査範囲が広がり、拒絶されやすくなりますから特許出願する前の特許調査が重要なのです。
 特許調査費用を惜しむと、結果としてドブに金を捨てることにもなり、高くつきます。

 『特許の落し穴』などほかの欄に書いた具体例を参考にして下さいね。



 さらに、もっとひどい実例もありますから・・・。

 ある高名な現役弁理士の書いた『はさみ』の特許出願では、【請求の範囲】も【詳細な説明】も滅茶苦茶で、【図面】は手書きの漫画でした。あげくのはてに特許庁からの補正命令も放置されたまま公開された公報を見たことさえありますから。

 もっとも、この例は、当の弁理士が知らないうちに職員が勝手にやったものと思われるのですが・・・?



 何れにしても、特許の『丸投げ出願』は止め ましょう。

 弁理士の犬養新平先生も書いておられます
  ・ 自分の発明は、自分で守ろう!
 また、弁理士の山田康生先生も書いておられます
  ・ 特許明細書は、タフであれ!!   と。

 ※ これらの本に興味ある人は、社団法人:発明協会に問い合わせて
  下さい。
   発明学会ではありませんよ! ご注意・・・!

 

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