2.実施例は2つ以上
特許の本質をつかんだからと、安心するのはまだ早い!
ここを無視すると、意外な『特許の落し穴』が待っています。
まずは、
無料レポート、図解『特許の落し穴と本質7つのツボ!』をご覧になって『特許の落し穴』の具体例を知ってください。
実施例が一つでは、無料レポートの送り状やマジックテープの例ように、『請求項』をどんなに広く書いても、特許権者が負けることがあります。
それでは、実施例をふやすには、どうやるか?
先ほど、特許の『目的を追求』してつかんだ本質を実現するために
『出願する特許と異なる技術の組合せがないか?』
を考えてください。
1つか2つの例で安心してはいけませんよ!
少なくとも5つや6つの例を考えてください。
10例も20例も考えた方は素晴しい!
以下、この項で説明することは、簡単に実行できることではありませんが、『趣旨だけはシッカリトつかんで』おいてください。
こうやって考えた同じ目的で『出願する発明と異なる技術の組合せ』を全部実施例として明細書に書く必要はないのです。
書いても良いですが、出願経費が高くなりますよ!
これらの実施例案(最初の発明も含む)の構造あるいは要素(特許の世界では、構成)の共通点を探してください。
例えば、 イ案・・・A+B1+C1+D(最初の発明)
ロ案・・・A+B1+C1
ハ案・・・A+B1+C2
ニ案・・・A+B2+C1
ホ案・・・A+B1+C1+E
へ案・・・A+B1+C1+F
ト案・・・A+B1+C1+G+H
以上の7案が考え出せたとしましょう。
この7案の中で全く同じものは、1つもありませんね。
構造を記号で書きましたが、このそれぞれの記号を具体的な発明を例にして、その発明の構造を当てはめてみてください。
もし、最初の発明のイ案(A+B1+C1+D)で請求項を書き、実施例もこのイ案のみの明細書を見た模倣者は、内心『シメシメ、これは大いばりで模倣できるぞ!』と、ほくそえむことでしょうね。
なぜか、わかりますか?
理由は、いたって簡単なんですね。
特許法によると、ロ、ハ、ニ案のどれを実施しても模倣にならないんですよね!
サ〜! あなたは、どうしたら良いでしょうか?
今さら、裁判に訴えても、特許庁や弁理士に泣きこんでもどうにもならないのが、今の特許法です。
サテ、この7案をどう見ていったら良いでしょう。
構造の1列目Aは、共通していますが、できればこれも上位概念で考えるべきですが、ここでは説明を省略します。
2列目のBには、B1とB2がありますが、このB1とB2の上位概念Bは、なんでしょうか?
B1が板バネで、B2がコイルバネなら、上位概念はバネと言うことになり、さらにその上は弾性体ですね。
3列目のCにもC1とC2がありますが、このC1とC2の上位概念Cを考えてください。
あなた様は、もうお気づきのことと思いますが、上記7例のB1とB2をBにし、C1とC2をCに直して書き換えてみましょう。
書換えた、イ案・・・A+B+C+D(最初の発明)
ロ案・・・A+B+C
ハ案・・・A+B+C
ニ案・・・A+B+C
ホ案・・・A+B+C+E
へ案・・・A+B+C+F
ト案・・・A+B+C+G+H
見事にA+B+Cの部分が統一されましたね。
ということは、書換え前の7案は、それぞれの発明のポイントであって、書換えた7案の共通部分が、発明の本質だと言うことです。
したがって、【請求項1】には『A+B+Cを有する○○』と書いた『特許請求の範囲』が必要になるのです。
もし、あなた様が、最初の発明であるイ案(A+B1+C1+D)を弁理士に説明すれば、上手な弁理士は、【請求項1】に『A+B+Cを有する○○』と書いてくれるかも知れませんが、実施例の穴埋めまでしてくれませんから特許裁判で負けてしまう危険があるのです。
サテ、それでは、第2番目以降の実施例に何を書いたら良いのか? ということです。
当然、イ案(A+B1+C1+D)は、書くことになるでしょうが、ほかにもロ、ハ、ニの3案も書きたいですね。
もう一つ書いておきたいことがありますが、これが意外と重要だったりしますのでご注意ください。
Bには、B1も、B2もあり、B3・・・でも良いですよ、そして、CにもC1、C2、C・・・などがありますよ。
もちろん、Aには、A1、A2、A3・・・などもありますよ、と言うことに触れておくことです。
これらについては、図面ナシの文言だけでも書いておくことが重要です。
こうやれば、比較的安く出願できます。
※ ロ、ハ、ニの3案が同じだから、3案のうち1案だけ書けば良い
というものではありません。
実施例には、3案とも触れておくことも重要です。
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