常識に逆らえばチャンスが・・・しかし

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 『 常識に逆らえばチャンスが・・・しかし 』
2007.10.2. #45 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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 非まじめ塾の坂井です。

 今日も お読みいただきまして有り難うございます。
 ご質問や感想もいただけると、ハゲミになります。
 ゼヒ、送ってください。





 新潟で、暑い暑いと言っていたのもつい10日ほど前
 関東では、29日に30度を越えたようですが・・・

 今日は、10月2日
 しのぎやすい季節になりました

 今度は、暑い暑いから寒い寒いに向かって気温が下がるばかりです

 健康管理には気をつけましょうね!





 今日は、私が、無謀な挑戦に挑み、不成功に終わった私の記事です

 本田宗一郎氏流に表現すると
  こうやると上手くいかないことが分った
と言うことになるんですが・・・?





 私が検討してきたものは、鍋の取っ手なんです。

 鍋の取っ手には、着脱できるものがありますよね。

 ところが、この着脱できる鍋の取っ手なんですが、
取っ手をキチンと取付けないで、取っ手を持つと、取っ手が外れることが
あるんです。

 鍋の中身が冷えているときなら、『アッ! やっちゃった』と言って
後始末すればそれですむことなんですが・・・。

 ところが、料理が終わったばかりの沸騰している鍋を取っ手を持って
コンロから外すときに、取っ手が外れちゃったらどうなりますか???

 考えるだけでザワザワしてきますよね。

 挙句の果てに、近くに小さなお子さんがいて、その子の頭から沸騰した
料理をかけてしまったらどうなることでしょうか。

 『アッ! やっちゃった』で済まされる問題ではありませんよ。


 でも、これに近いことが時々起きているのです。



 そこで私は、非まじめ発創で『目的を追求』し
   熱湯や高温の料理が入っているときには、
外すことができない着脱自在な鍋の取っ手を提供する
と言う『目的』を設定したのです。

 普通ならここまで具体的に『目的を設定』できれば、後は、
『従来技術の組合せ』で、目的にかなった商品を開発できるん
ですが・・・・・

今回の『目的設定にムリ』があったようです。

 イヤイヤ、能力オーバーなことに挑戦したと、言うことでしょうね!



 この目的
   熱湯や高温の料理が入っているときには、
外すことができない着脱自在な鍋の取っ手を提供する
には、『着脱できる』と、『外すことができない』と言う『+とー』、
『相反する』ことが同居しているところにムツカシさがあったのです。



 ロボットコンテストで有名な森正弘先生流に言うと、
『非まじめ精神の大切なところは、
丸と四角が同居できると言うことを理解することである』 
と言うことです。

※ 詳しくは、ホームページ『非まじめとの出会い』をご覧ください。
   ⇒ http://www.himajime11.com/category/887970.html


 この難しい問題を私の手で解決できたらスバラシイだろうなぁ〜!
と言う、願いが、私をかり立てていたのですね。



 結果はともかく、この問題を私は、無謀な挑戦だとは
思っていなかったんですね。

 常識に逆らえばチャンスがあると、思っていたんですが〜〜〜!
   ・・・ 能天気症候群か? ・・・



 チョッと、一杯、  イヤ、大変話が飛びますが・・・・・


 一般にドライバーは、プラス用と、マイナス用の2種類があります。

 これを一端にプラス用、他端にマイナス用の先端を取付けた丸棒を
ハンドルの先端に向きを変えて取付けられるようにしたドライバーが
あります。

 この技術には、プラスとマイナスが同居しています。

 この特許権は、三条の(株)兼古製作所さんが、急成長された
特許権でプレスで1本の丸棒の先端にプラスとマイナスを同時に
形成したものです。



 また、自動車の搭載工具の中に十字型のボックスレンチが
ありますが(最近は、搭載されなくなりました)、このレンチの
4つの先端には、4つのサイズの異なるボックスが取付けられて
いますね

 これも異なるものが同居したものです。



 ところで、土踏まずと言えば、上方に湾曲したもので、
靴の土踏まずも上方に湾曲しているのが常識です。

 この上方に湾曲した靴の土踏まずにふくらみを設けた靴が
発売されました。 (日経流通:9・26日ころ)

 何のためにこんなことをするのでしょうか?
 鋭いあなたは、もうお気づきですね。

 青竹踏みの応用で、従来は、スリッパや靴の中敷の土踏まずが
当たる部分をふくらませたものがありましたが、この靴は
土踏まずの裏面をふくらませたのです。

 靴の土踏まずの裏面をふくらませることにより『青たけ踏み効果』
を狙ったものです。

 『上方に向かう湾曲すなわち凹』と、『膨らませた突起すなわち
凸』は、正反対の考え方の同居です。





 まだまだ驚いてはおれません。

 http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/fashion/061019_shoes/index.html
 このURLに『湿気を呼吸するように放出するシューズ、
GEOXの人気モデル』
と言う記事がありますが、なんと『靴底にも穴を開け』
チャったんですね。


 この記事の一部を引用してみましょう。

< 以下:引用始まり >
足の裏は体の中で最も汗腺が集中しているにもかかわらず、
靴の中は機密状態で、足は常にストレスにさらされています。
ポレガード氏は、長時間歩き回ってムレてしまったスニーカーの
不快感を何とかしたいと考え、ガソリンスタンドでナイフを借りて
靴底に穴を開けました。靴内のムレは解消されたものの、
今度は靴底から水が沁みてくる。このことをきっかけに研究を重ねた
同氏は、空気孔を開けたソールに「メンブレンシート」を装着する
というアイデアを考え出しました。メンブレンシートには1センチ
メートルあたり10億40万個以上の気孔が開けられていて、
発汗による蒸気と熱を、まるで呼吸するように排出します。
このミクロの気孔はどんなに小さな水滴も通さないほどに微細なので、
靴底の穴から水が入ってくることはありません。
 < 引用:終わり >



靴は、『足を保護するもので、雨水からも守らなければならない』
上に『足のムレも防ぐ』必要があるのです。

 それには、革靴が最適で、合成樹脂製の靴では、『ムレを防ぎきれ
ない』のですね。

 この『ムレを防ぐ』ために、靴の甲の両脇を中心に『小穴をあけた』
スポーツシューズがありましたが、『靴底にまで小穴をあけた靴』は
ありませんでした。


 ところが、このジェオックスの靴は、『ミクロの気孔を無数に
あけたメンブレンシート』を使うことにより解決したのです。

 これも『雨水から守る機能』と、『ムレを防ぐ機能』と言う
『相反する機能』を備えているのですね。





 このように『常識に逆らえばチャンスがある』、『1つの商品の中に
相反する機能を組込めば、チャンスが広がる』と言うことは誰にでも
理解できます。

 私も『常識に逆らってチャンスを!』と、己の能力をさておいて
挑戦したのが、最初に書いた『熱湯や高温の料理が入っているとき
には、外すことができない着脱自在な鍋の取っ手を提供する』と言う
わけなんです。



 ましてや、非まじめ発創で『目的を追求』し、ここまで『目的を
明確』に設定できたのですから『ナントカなる』と思い込んでしまった
のです。

これは『目的設定のムリ』と、『技術の組合せのムリ』があった
ようです。



 それは、ともかくとして、私が『どのような点を検討したか』を
書いてみましょう。



 『非まじめ発創』の説明でもありますが、
  興味があったら読んでください。



 取っ手が取り外せる鍋は、収納に大変便利です。

 最初のほうでも書きましたが、熱湯や高温な料理が入った鍋の
取っ手が外れると、本人はもちろんのこと周辺の人々も大火傷を
負うことになり、大変危険です。

 もし、鍋の中に高温な料理がいっているときには外せない着脱できる
鍋の取っ手ができたらどんなに素晴しいことだろう、と考えたのです。

 そこで、鍋をにらみ、透かしながら『目的を追求・展開』した結果、
   熱湯や高温の料理が入っているときには、
外すことができない着脱自在な鍋の取っ手を提供すると言う『目的』を
設定したのです。



 つぎは、『技術の組合せ』ですが、『目的追求・展開』の結果
出てきた『目的を実現する手段にどんな方法があるか』、と言う
ことです。

 考えたのは、『バイメタルの利用』です。

 バイメタルは、2枚の薄い金属を張り合わせ、温度の変化を
キャッチして変形するものでセンサーとしてよく使われています。


 このバイメタルの温度変形機能を利用して高温時のハンドルを
固定することができないか、と言う考えです。


 ところがバイメタルの温度変形機能は、全長の1%どころの騒ぎ
じゃないんですね。

 10センチのバイメタルで1ミリ変形しないということです。

 ここで思い出したのが、腕時計の水晶発振器の形状が、U形なことです。
 でも、バイメタルをU形にしただけでは、変形が足りません。

 散々悩んだ挙句に出てきたアイデアが、連続W形に折り曲げた金属片
(本体)の全ての折り曲げ部すなわちV方の内側に本体より熱膨張
係数の大きな金属片を取付けたらよいのではないか、と言う案でした。

 しかし、これは、単なるバイメタルとは言えないわけですから、
実証テストの必要があり、私の手に負えないのです。

 また、鍋は、水で洗いますから、バイメタルに水がつけば、
そこから腐蝕して使えなくますので、この点からもバイメタルでは、
目的を達成できそうにありません。



 バカなことに、まだまだあきらめ切れずに考え続けたのです。


 もし、連続W形曲折金属片が、使えるとしたらどうするか・・・?



 鍋内が、高温のとき、果たして取っ手がいつも高温であるだろうか?
そんなことを保障できないのですね!

 たとえば、最近のステンレス製電磁調理器を見てください。

 鍋内が高温でも、取っ手は手で握れるのです。

 と言うことは、鍋内の料理の温度をどうやってハンドルに取付けた
連続W形曲折金属片に伝えるか、と言う難問が待ち構えていたのです。



ここまで考えてくると、さすが、能天気症候群の私でも、観念せざるを
得ませんでした。

   熱湯や高温の料理が入っているときには、
外すことができない着脱自在な鍋の取っ手を提供する
と言う『目的』を解決できませんでした。





 今回は、私が挑戦して成功しなかった実例を書きましたが、
 しかしながら、
【良い商品を開発したければ、このような結果を恐れず、
時には、ダメと分っているアイデアや、過去に失敗したアイデア、
バカバカしいと思われるアイデアを無視しないで
挑戦する姿勢を捨てない】
と言う姿勢が必要と言うよりも、大切なことなのです。


 世紀の大発明家、エジソンが、電球のフィラメントの開発で、
 京都の竹に到達するまでに、999回失敗を繰り返した
と言うことは、有名な話です。

 先にも書いた、故:本田総一郎氏の言われる
   失敗ではなく、ダメな事例の確認だ
と言う姿勢の大切さを持たなければ、決して【発想は、広がらない】
のです。



 【発想は、広がらな】ければ、良い商品を開発できるわけがありま
せん。


 バカらしいアイデア、ムダと思えるアイデア・・・を、
即座に切り捨てては、いけません。


 ブレーンストーミングでは、
   他者のアイデアの否定、批判を禁止し、
   他者のアイデアの利用、活用を歓迎している

 ナゼでしょうか?

 一見【ムダと思えるアイデアの中にこそ、
すばらしいアイデアの種が、ひそんでいる】
からなのです。


 参考までにご紹介しますが、
マイケル・マハルコ著 『すばらしい思考法』 PHP
の250〜313ページの『思わぬ発見をする才能を磨く』に
面白いことが書いてあります(私が面白いと思うだけかな?)。



 しかし、【ムダと思えるアイデア】に限らず、
     【アイデアのほとんど】が、不成功の終わることも、
       承知してかからないと、精神が持ちません!



■■■ ポイント ■■■

● 常識に逆らえばチャンスが・・・

● 一見【ムダと思えるアイデア】の中にこそ、
すばらしいアイデアの種が、ひそんでいる

● やってみて、成功しなかったアイデアは、
  ダメな例の確認だ!

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


【あとがき】

最後までお読みいただきまして、本当に有り難うございました。

分りやすかったでしょうか?

 参考になりましたでしょうか。

 あきれたヤツだ、と思われた方もおられることでしょうね。



 今回は、書きながらどんな結末になるか心配でした。

それにしても、我ながら自分でもあきれ返った『能天気度』!



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発行責任者:坂井 徳栄  himajime@apost.plala.or.jp

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