素人(シロウト)発明は、儲からない・・・!

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   素人(シロウト)発明は、儲からない・・・!
 2007.5.29. bR6 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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 非まじめ塾の坂井です。

 今日も お読みいただきまして有り難うございます。
 ご質問や感想もいただけると、ハゲミになります。
 ゼヒ、送ってください。





 今回は、夢をクジク、赤裸々なメルマガです。
 こんな記事、読みたくないと思ったら、読まずに消して下さい。
 でも、発明で損をしたくない人は、最後まで読んでください。

 私は、儲け方が、下手ですが、
 それでも、他の情報企業家のような『煽り:アオリ』は致しません。
 バカと言われても、あなたが損することを黙ってみておれません。



 『最近、特許出願したのだが、
  この権利をどうやってメーカーに売り込んだら良いか?』
教えてくれ、と言う相談が良くきます。



 先日、Aさんが、ある弁理士から出願し、特許権も取れたので
(出願だけでなく、特許権も取れた)、業界のトップ企業に売り込んで
1ヶ月過ぎたが、返事がこない。
 今後、どうやって売り込んだら良いだろうか? と言う質問を受けました。

 又、私のお客さんで、この春出願したものの商品化寸前まできているが、
メーカーにも売り込みたい(実施許諾したい)。
 どうやったらよいか、相談に乗ってくれないか?



 最近、こんな相談を良く受けます。

 でも、こんな相談をされても、私にお答えする力がありません。

 ただ、私に言えることは、
   特許出願しただけの売れるかどうか分からない権利を
   金を出してまで買うメーカーは、
   日本だけでなく、世界中探しても、簡単に見つかるものではない、
と言うことです。


 あなたの夢をクジクような言い方で恐縮ですが、
   特許を買うよりも、
  『特許の落とし穴を見つけて、合法的に模倣すれば、タダだ!』
と、考えているメーカーが多いようです。

 サミシイことです! イケナイことです!

 でも、これが現実です・・・!



 私も、昔は、良く特許出願をして、売込みをかけました。
 明細書は、自分で書き、出願経費は印紙代と郵便料金だけで、
ほとんど経費をかけておりませんでしたが、
   全くと言っていいほど、売れませんでした。

 よく言われる、『町の発明家の発明貧乏』の一歩手前です。

 私も、社団法人○○学会の金儲け主義の宣伝に乗せられていたのでしょう?


 この団体は、素人発明と、特許明細書の書き方を指導すると共に、
   『特許管理士』と言う『資格商売』が主力の団体です。

 同会の前会長が、配下につくらせた(株)○○○○○協会が行う
「知的所有権(著作権)登録」は、日本弁理士会から詐欺の容疑で告発され、
一・二審とも敗訴しています。

 この事件はともかく、同会が、喧伝するように多くの中には、
   『素人発明で儲けた人』も確かにいますが、
氷山の一角以下でしょう。



 最近、『楽天市場が儲かる』と言われていますが、
みんながみんな儲かっているわけではありません。

 アメリカのゴールドラッシュでホントに儲かったのは、
   ツルハシ売りとジーンズのリーバイ・ストラウス社
だけだったと言われている。

 また、2:8の法則と言い、全体の2割の人で8割の利益を獲得し、
残りの2割を8割の人が奪い合っていると言うが、
 私は、上位2割の人のうちのさらに2割、
   20% × 20% = 4%
 すなわち、上位4%の人が、全体の8割のうちの8割
   80% × 80% = 64%
 すなわち、全体の4%の人が、64%の利益を握り、
 残りの16%の利益を16%の人が分け合って、損益ギリギリではないかと
想像しています。


 夢のない話でゴメンナサイ。
 私自身、特許関連の仕事をしていながら、こんな『夢のない』話を書くのは、
この特許の世界に身をおくからこそ、実感を持って、書いているのです

 96敗、4勝が良いところで、
 現実は、1000、3つの997敗3勝くらいのものではないでしょうか?
 でも、これが現実でしょう。

 本当に儲かるのは、4勝のうちの更に20%で、
          0.8勝じゃないでしょうか・・・?





 それでは、ナゼ、素人発明が儲からないか?

 私の発明体験、売込体験、商品開発支援体験、明細書書きの体験などから
   素人発明が、ナゼ儲からないか?
について、思い当るままに書いてみましょう。



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 先ず第一に思い当たることは、
   他社・他人の開発した商品に金を払いたがらない。

 例えその商品が、特許権のある特許商品であっても、
   違法でなければ(合法的模倣)、大威張りで模倣します。

 この点については、私の無料レポート『特許の落し穴』を参照して下さい。
 例えば、『宅配便用送り状』は、現郵政公社を含む全宅配便業者が模倣し、
『窓用換気扇』は、松下、日立、東芝、三菱、サンヨーなどの大手家電業社が
こぞって模倣し、開発者である零細企業は倒産して夜逃げしました。



 第二に、町の発明家は、業界や商品の流れを考慮せず、発明家の思い込み
優先の開発をするため、提案を受けた会社にとって無価値な商品提案である
ことが多い。

 例えば、これでもか、これでもかと必要以上に機能を入れ込んだ結果、
製造コストが高くなったり、相反する機能が含まれたり、時には、時代錯誤の
発明品となるなど、メーカーにとって魅力のない商品提案であることが
考えられます。



 第三に、これは、町の発明家のみならず、メーカー自体手を焼く難しい問題
ですが、消費者のニーズとかけ離れた商品提案が多いことです。

 この言い方自体、問題が有るのかもしれません。
 消費者自身、おのれの欲しい商品が分かっておらず、メーカーにも消費者の
望む商品が理解できていないため、提案された商品の価値を理解できないことも
多いでしょう。



 次に、町の発明家が提案した商品が、提案を受けたメーカーの希望する商品と
かけ離れていたり、メーカーが既に開発済みの商品であるとも多いでしょう。

 この中には、メーカーが開発済み商品と思ったが、実は、重要な違いが
含まれているにもかかわらず見落とされたものもあるでしょう。
 また、町の発明家が提案した商品の良さを充分理解できず、提案内容を充分に
伝わらないこともあるでしょう。



 思いつくままに町の発明家の提案商品が、受入れられない理由を数点挙げて
みましたが、どうやったら受入れてもらえるか? については、
     残念ながら私にもサッパリ分かりません・・・!
 これが分かっておれば、私の人生は、今と全く違う世界に踏み込んでいた
ことでしょう。





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 私が、最近提案して失敗した具体的事例を書いてみましょう。



 お客様の紹介で県内のモノマネで有名なB社から配電部品で有名な岐阜県の
未来工業の製品を持ち込んで、『この商品の特許権に触れない商品を開発して
くれ』との依頼がありした。

 いくらモノマネが好きな会社でも、開発依頼したからには、
開発費くらい出すだろうと、思いましたが・・・?

 でも、このB社に、そんな商品を製品化できる技術があるのかなぁ〜と、
疑問に思いながらも『ダメ元精神』で3点ほど提案しました。

 でも、矢張りダメでした。
 開発経費も、ビタ一文だしません。
 理由は、『この構造では、つくれない』と言うのです。

 構造が悪いのではありません。
 B社に『この構造でつくる技術がない』だけの話です。
 論より証拠、家庭用品メーカーのC社の社長に見せたら、5分ほど図面を
にらんだ上で、
 『当社の商品とは畑違いだからつくらないが、B社には無理だろうね』
の一言。



 この商品は、十数社から数十件の特許出願があり、中でも未来工業が、
特許出願でも、市場シェアでもダントツの業界です。

 それらの特許権を全てクリアーできる提案商品ですから、私もチョッと
スケベ〜根性を出して、10社ほど提案してみましたが、その結果・・・

 返事があったのは、2〜3社、それも、既にこの業界から撤退したから
提案商品は使えない、とのことでした。

 所が、提案していない京都の零細企業からシツコク聞いてくるので、
簡単な図面を送ったが、技術がないから理解できません。

 図面を見て理解できないものをシツコク聞くなと言いたかったのですが、
我慢して説明してやると、後はナシのツブテ。

 内心M社の回し者だろうと思っていたのが当ったようです。


 と言うのも、この件と前後して、私に対して興信所から私の経営状態ではなく
『業務内容』に対する聞取り調査が入りました。

 私は、信用状態を調査される理由もないし、考えられるのは、私の提案が
M社にとってチョッとした衝撃を与えたものと思われるのです。

 私には、この商品を商品化する意思はなく、相談を受けたら譲渡する
つもりで、その後、その会社に役立つ仕事に関われたら幸いくらいにしか
考えていなかったのですから・・・・・


 これだけの自信作でも、中々企業は、買ってくれませんし、提案にも
返事さえよこさないのが、実情です。



 もし、あなたが、○○学会、
   イナ(株)○○○○○協会の「知的所有権(著作権)登録」
の甘言に惑わされて、発明提案で身を起そうとでも思っておられたら、
   それは、止めておきなさい。

 発明提案で身を起せるのは、
   1000:3つ、 10000:3つの世界です。
 いやいや、サブミクロン以下の世界と言ってよいでしょう!


 商品開発、特許商品開発は、大変重要なことで、例え中小・零細企業で
あっても、避けて通れない道です。
 これを怠っては、
   会社の繁栄どころか、生き残りの道も閉ざされることでしょう。

 しかし、発明提案で身を起そうという考え方とは、異質の問題です。



 矛盾した言い方ですが、アイデア発創といい、発明といい、
   それを商品化できたときは、ホントに楽しいものです。

 やった〜、できた〜、と言うこの実感忘れられません。
 だから私は、この道で生きているのです。

 できることなら私の考えたアイデアを売込み、商品化され、ロイヤリティーを
得られたら、こんな素晴しいことはないでしょう。



 でも、それは、夢のまた夢!
 新商品、特許商品開発に関われれば、私の商品でなくとも良いんです。

 だから私は、お客さんの商品開発の応援に関わり続けたい。
 私が関わった商品が世に出て、
   お客さんの企業が成長し、お客さんに喜んでいただけるだけでも
嬉しいのです。



 しかし、せっかく苦労して開発し、特許権も取れたのに、
     弁理士に丸投げ出願をして穴だらけの特許権で
模倣されっぱなしに中小企業の姿を見るに忍びません。

 私の機械にたいする知識も不十分です。
     模倣防止策も完全とはいえません。

 しかしながら、弁理士への『丸投げ特許出願』では、
     特許商品は守れないことが多いのです。

 模倣から特許商品を守るには、弁理士に出願を依頼する前に
     出願人が、どれだけ模倣防止策を考えるか
に掛っているのです。

 私のやれることは、模倣防止策立案への協力です。



■■■ ポイント ■■■

● 発明提案で身を起そうという考え方は、
  あなたが、針の穴を通る以上にムツカシイ!

● しかしながら、中小・零細企業といえども
  新商品開発抜きでは、生き残ることもできない。

● 弁理士に『丸投げ出願』すると、穴だらけの特許権になり
  合法的模倣を止めさせられなくなりやすい。

● 弁理士には、出願内容を詳細に伝えよう。
  自分勝手な判断で、伝えるべき情報を制限しては、
  模倣されない強い特許出願は取れません。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


【あとがき】

 この度、お客さんから依頼された出願で、提供された情報を元に
特許出願の準備をすすめ、8割方原稿ができたのですが、
今一、情報不足を感じ、二度、三度と問い合わせた結果、
     お客さんが、無意識のうちに言い忘れた情報に
     とんでもない情報が残されていました。

 この、言い忘れた情報を
   明細書に書き込むか、書き込まないかで、
この特許出願が、
   生きた特許権になるか? 死んだ、穴だらけの特許権になるか?
の分かれ道となるところでした。

 お陰で私は、明細書を1から書き直しですが、これも修行です。

 お客さんから、どれだけ情報を引出すかが、私の仕事です。
 上手く引出せれば、良い明細書が書け、強い特許権が取れます。
 そして、お客さんに感謝され、喜ばれます。

 そのためには、お客さんと心を開きあって、
     深い信頼関係を結べなければ、成り立ちません。

 お客さんから信じていただけないうちは、
   信頼関係を築けないことを実感した1日でした。





 最後までお読みいただきまして、本当に有り難うございました。

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発行責任者:坂井 徳栄  himajime@apost.plala.or.jp
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