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・・・特許出願「絡まない傘立て」ブッタ切る・・・
2007.4.18. bR3 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
●◎●◎● http://www.himajime11.com ●◎●◎●
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非まじめ塾の坂井です。
今日も お読みいただきまして有り難うございます。
ご質問や感想もいただけると、ハゲミになります。
ゼヒ、送ってください。
先ずは、お知らせから・・・
ホームページを全面書き換えしました。
私が特許事務所の特許の実務者として学び、体験した
中小・零細企業関係の出願人に役立つ
マネられない、マネられても止めさせられる
強い特許権の取れる特許の出願し方と、
私の実体験から編み出した誰にでもでき、
難しい小理屈のいらない、
やさしい特許商品開発方法を中心に
掲載しました。
ホームページに掲載する内容は、
特許事務所の実務者として
お客様から依頼された特許出願を準備する過程で
日々実践している模倣防止対策と、
新商品開発のご相談を受ける中から
効果の上がったやり方をご紹介していくものです。
どうぞ、ホームページをご覧下さい。
強い特許権を取りたい
他人の特許権に触れない新商品を開発したい
そんなあなたに 必ず、役立ちます。
ジックリと、読み込んでください。
ところで、今日は、私の過去の出願『絡まない傘立て』を題材に
私の恥を『非まじめ』にさらけ出しながら
強い特許権の取り方を説明します。
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それでは、本題にまいりまぁ〜す。
どうか、最後まで読み進んでくださぁ〜い!
最近、コンビニエンスストアーの7&iの店頭にある傘立て、
どんな構造になっているか、
ご覧になったことがありますか?
1本の傘しか入らない筒が、10本ほど並んでいますが、
平成3年(1991)12月26日に私:坂井が特許出願し、2ヵ月後の
平成4年2月26日に優先権主張出願した『絡まない傘立て』なんです。
アレから15年も経っちまった、早いものですね。
この『絡まない傘立て』は、三条市のM社から平成4年に発売したのですが、
デザインも悪く、販売力のないM社には売ることができず、審査請求を放棄し
ちまったんです。
したがって、特許権を取らなかったんですから7&iに文句も言えないのが
悔しいですね。
繰言は、ここまでにして、『絡まない傘立て』のブッタ切りに進みましょう。
『絡まない傘立て』の公開番号は、特開平5−228047号です。
興味のある型は、特許電子図書館から『公報テキスト検索』に進み、
検索してみて下さい。
特許電子図書館 ⇒ URL:http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)
⇒ 『公報テキスト検索』をクリックし、特開平5−228047号を入力
すると出てきます。
『絡まない傘立て』は、平成5年(1993)9月7日、公開されました。
特許出願は、平成3年(1991)12月26日で、2ヵ月後の平成4年
(1992)2月26日に優先権主張出願しました。
発明者も、特許出願人も私:坂井徳榮です。
もちろん、明細書は、自分で書き、特許事務所を通さず出願しました。
【要約書】は、次の通りです。
【目的】 傘立てにおいて、複数の傘を1つの傘立てに挿入しても
互いに絡むことがなく、傘の挿脱時に互いに破損し合う
ことのない絡まない傘立てを提供することを目的としている。
【構成】 複数の筒からなる絡まない傘立てである。
要約書は、これで文句ありませんが、問題は、一番重要な請求項なんですね。
【特許請求の範囲】は、以下の通りです。
先ず、【請求項1】です。
【請求項1】 1以上の筒を有する絡まない傘立て
誠にシンプルで、「筒が1以上あれば、全て権利だ」と、
大変欲張った広すぎる主張です。
当時は、電子図書館なんていう便利なものがなく、私の知識では
調べきれないため、特許調査なしで出願したのです。
しかし、当時、陶器屋さんには、傘が10本くらい入る直径30cmほどの
円柱状の傘立てが売られていましたからこのままでは、特許権は取れなかった
でしょう。
それでは、どうしたらいいのでしょうか?
当時から15年もすぎ、この年月が私の特許の考え方を変えてくれました。
どう変わったかと言いますと、
1 出願する特許は、必ず特許権を取る
2 特許権さえ取れれば、それで良し、と言うものではない
3 模倣されたら必ず止めさせられる強い、広い特許権が取れる
内容豊かな充実した特許明細書でなければならない
4 内容豊かな充実した特許明細書には、
模倣者の悪知恵を先回りした特許明細書でなければならない
5 そのためには、出願時点で、出願人の脳内に隠された知恵を
どうやって引出すかが、私の勤めである
本来、弁理士は、このような観点から明細書を書くべきなんですが、
これをやろうとすると、自分の発明を充分認識していない出願人からの
聞取り調査に膨大な時間がかかってしまいます。
出願人は、この聞取りに要する時間や経費を支払ってくれません。
弁理士には、従業員がおり、家族もおりますから、無報酬で膨大な
聞取り時間を掛けるわけにはまいりません。
と言うわけで、弁理士は説明を受けた発明内容で明細書を作らざるを
得ないのが実情です。
したがって、出願人は、弁理士に特許出願を依頼する前に、
私の提供する無料レポート『特許の落し穴』を読んで、事前準備しなければ、
穴だらけの特許出願となり、好き勝手にマネられ放題の特許権しか取れなく
るのです。
弁理士の山田康生氏が、著書(発明協会)で言っておられる
・・・ 自分の特許は、自分で守れ! ・・・
とは、こういうことなんです。
重要なことなので繰返します。
・・・ 自分の特許は、自分で守れ! ・・・
チョッと、寄り道しました。
本題の『請求項1』に戻りましょう。
できたら、特許電子図書館で、私の『絡まない傘立て』を見ながら
以下の文章を読んでください。
特許電子図書館
⇒ URL:http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl
⇒ 『公報テキスト検索』をクリック
⇒ 特開平5−228047号を入力
すると出てきます。
※ 半角で「H05−228047」と入力
※ 「絡まない傘立て」と入力しても良い
この「絡まない傘立て」の図面には、24個もの図を描いていますし、
これらの24個もの図を実施例で一つ一つ説明していますから、明細書の
書き方は、ともかくとして、まぁ、まぁの出願でした。
実施例が24個もあれば、権利範囲が相当広くて強い特許権が取れます。
(こんなに多く書かなくとも良いです。普通は、マネられては困る実施例を
5〜6個書けば、充分でしょう。でも1個だけでは心もとないですね)
【請求項1】 1以上の筒を有する絡まない傘立て
このままでは、拒絶されてしまいますから、「拒絶理由通知」がきたら
「意見書」と「手続補正書」を提出することになります。
「手続補正書」に書けることは、明細書特に実施例と図面に書いたことの
範囲です。
当時の特許法の規定に従って補正してみますと、
【請求項1】 1本のすぼめた傘の中央部を係止できる係止部材を
有する絡まない傘立て
ナゼ「すぼめた傘」とし、「折畳んだ傘」としないかと言うと、
「折畳んだ傘」の場合は、単に「すぼめただけが含まれない」と判断される
危険があるからです。
傘が、絡むのは、「半開き加減の傘」が、後から差込んだ傘がによって
壊される危険が大きいからです。
「すぼめた傘」であれば、このような危険がありません。
次に、ナゼ「傘の中央部を係止できる」としたかと言いますと、当時、
「傘の先端の石突を差込む傘立て」があったから、この傘立てと区別するため
です。
「筒」を「係止部材」としたのは、実施例に「筒以外のもの」の説明が
してあったので、これらの「筒以外の係止部材」の権利も主張することにした
のです。
さぁ、これで、最初に出願の【請求項2】と【請求項3】も権利範囲に
取込んだ強い請求項ができました。
その上で、【請求項2】をどう補正するかです。
今の私なら【請求項2】を次のように書き直します。
【請求項2】 前記係止部材が、天板に取付けられており、
該天板を中空に保持する保持部材を有することを特徴とする
請求項1記載の絡まない傘立て
※ 保持部材とは、脚などを意味する言葉として使いました。
これは、裏技の一つですね。
如何でしょうか。
このように『請求項』を補正した上で、『意見書』により
『拒絶理由通知書』に書かれた『拒絶理由』との違いを説明すれば、
特許権が取れるでしょう。
以上の例は、一つのやり方に過ぎません。
弁理士なら、モットモット立派な『手続補正書』と『意見書』をお書きに
なられる方々が沢山おられます。
何よりも大切なことは、出願人が、弁理士に特許出願を依頼する前に、
どれだけ準備するか、考えたアイデアをどこまで正確に説明するかが、
強い権利を取るために大切なことです。
出願費用をケチりすぎては、神様ならぬ弁理士ですから、
それなりの出願内容になることでしょう。
最後に、ご注意願いたいことを一つ書きます。
上記の出願は、平成3年12月の出願が基礎になっています。
しかし、その後何回も特許法が改正され、補正できる範囲が変っています
から、上記のやり方をそっくり真似ると、それだけで拒絶される危険があり
ますからご注意願います。
例えば、最初の出願に『係止部材』を言う言葉がありませんから、
『手続補正書』で最初の出願に書いてない『係止部材』を言う言葉を
使っただけで拒絶される危険があるのです。
あくまでも、最初の出願にどれだけ発明の関する情報を書き込んでおくか、
と言うことが、今まで以上に要求されるようになりました。
詳しくは、出願をお願いする弁理士にご相談下さい。
■■■ ポイント ■■■
● 今日のポイントは、たった一つ。
特許出願を弁理士に依頼する前に
マネられては困る実施例を、最低3つは考えて、
その内容を詳細にかつ正確に弁理士に伝えよう。
● 『自分の特許は、自分で守る』と言う気概で、
決して『丸投げ出願』しないこと。
これだけで、あなたの特許は、格段に強くなる!
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またまた、お偉い弁理士先生に叱られそうな記事になってしまいました。
私の首が飛ぶかもしれませんね。
こんなことを書いている最中に、私のレポートを読んだ京都の読者さんから、
アンケートが届きました。
弁理士から出願したら、『試作できない図面』で出願されてしまったが、
『相談に乗ってくれ』というものでした。
嬉しいような、恐いような・・・複雑な気持ちです。
と言いますのは、一般に弁理士は、他の弁理士が書いた明細書にかかわる
ことを嫌います。
私の所属する弁理士も、やはり『他の弁理士が書いた明細書にかかわる
ことを嫌う」のです。
悩みの種が、一つ増えました。
でも、遠路はるばる三条まで相談にきたいと言う読者さんを、
私が、見殺しにすることができません。
どうしたらよいでしょうか。
悩みが、深いです。
最後までお読みいただきまして、本当に有り難うございました。
京都のY様もキットこの『非まじめメルマガ』をお読みでしょうね。
後ほど、ご返事申し上げます。
しばらくお時間を下さい。
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