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知っ得 特許で マネられない特許権 その4
2007.3.28. bR1 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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非まじめ塾の坂井です。
今日も お読みいただきまして有り難うございます。
ご質問や感想もいただけると、ハゲミになります。
ゼヒ、送ってください。
先ずは、お知らせから・・・
ただ今、ホームページの全面書き換えを完了しました。
特許に詳しくない中小企業関係の出願人に役立つ、
分りやすいホームページにしたいと頑張りました。
私の特許事務所の特許の実務者として学び、体験した
中小・零細企業関係の出願人に役立つ
マネられない、マネられても止めさせられる
強い特許権の取れる特許の出願し方と、
私の実体験から編み出した誰にでもでき、
難しい小理屈のいらない、
やさしい特許商品開発方法を中心に
掲載しました。
ホームページに掲載する内容は、
特許事務所の実務者として
お客様から依頼された特許出願を準備する過程で
日々実践している模倣防止対策と、
新商品開発のご相談を受ける中から
効果の上がったやり方をご紹介していくものです。
どうぞ、ホームページをご覧下さい。
強い特許権を取りたいあなた、
他人の特許権に触れない新商品を開発したいあなたに
必ず、役立ちます。
ジックリと、読み込んでください。
今日は、3月28日
平成19年も1/4が終ろうとしています。
今回は、
「知っ得 特許で マネられな特許権 ! その4」です。
今回で、特許法に説明は終わりです???
・・・ もしかして、フロク号を書くかも? ・・・
それでは、本題にまいりまぁ〜す。
どうか、最後まで読み進んでくださぁ〜い!
特許法36条は、重要なんですが、特許事務所から出願する方は、
事務所でやってくれますから覚える必要も読む必要もないでしょうし、
特許法にしては珍しく、読めば分る書き方になっていますから
説明を一部省きます。
それでは、第36条です。
第36条 特許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を
特許庁長官に提出しなければならない。
1(号)特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
2(号)発明者の氏名及び住所又は居所
2(項)願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を
添付しなければならない。
3(項)前項の明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
1(号)発明の名称
2(号)図面の簡単な説明
3(号)発明の詳細な説明
4(項)前項第3号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合する
ものでなければならない。
1(号)経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する
技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることが
できる程度に明確かつ十分に記載したものであること。
2(号)その発明に関連する文献公知発明(第29条第1項第3号に
掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を
受けようとする者が特許出願の時に知つているものがあるときは、
その文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知
発明に関する情報の所在を記載したものであること。
5(項)第2項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに
特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める
事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項
に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げ
ない。
6(項)第2項の特許請求の範囲の記載は、次の各号に適合するものでな
ければならない。
1(号)特許を受けようとする発明が発明の詳細な説明に記載したもの
であること。
2(号)特許を受けようとする発明が明確であること。
3(号)請求項ごとの記載が簡潔であること。
4(号)その他経済産業省令で定めるところにより記載されていること。
7(項)第2項の要約書には、明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した
発明の概要その他経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。
特許法第36条自体は、それほど分り難い書き方ではないんですが、
それでも第4項と第5項には、注意して下さい。
第4項と第5項の注意して欲しい点だけを抜き出して説明します。
まず、第4項の第1号です。
1(号)経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の
分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる
程度に明確かつ十分に記載したものであること
とあります。
これは、当たり前のことが書いてあるのですが、それでもチョッと首を
ひねりたくなるところがあります。
『発明の属する技術の分野』とは、どういうことでしょうか?
例えば、鍋業界の人たちから見ると、工具の業界は、『発明の属する
技術の分野』ではありませんし、食品業界から見ると、衣料品の業界は、
『発明の属する技術の分野』とはいえません。
鍋の業界の人にとって『発明の属する技術の分野』とは、鍋の業界そのもの
ですし、食品業界の人にとっては『発明の属する技術の分野』とは、食品業界
そのものを指します。
従って、以前例に挙げた「耳掻き」に「スクリューコンベア」の技術を
取り入れた『耳掻き』は、別の業界の技術を取り入れた発明として
権利化できたのです。
特許業界では、『発明の属する技術の分野』のことを「当業界」といいます。
それでは、『実施をすることができる』とはどういうことかといいますと、
特許(ここの説明では実新も含む)公報の『実施例の説明と図面』を見て、
『発明の属する技術の分野』の普通の人(業界の一般の人)が実施できる、
ということです。
『実施例の説明と図面』を見て実施できないような技術や書き方では
特許権を取れないのです。
これらのことを『明確かつ十分に記載』しなさい、と念押ししています。
と言うことは、特許出願を弁理士に依頼するときには、
弁理士が、出願内容をキチンと理解できるように説明
しないと、特許権が取れない出願になったり、頼んだ内容と違う特許権が
取れたり、特許権が取れてもモノマネを防げない或は止めさせられない特許権
が取れたりすることになりますから、ご注意を!
次は、第4項の第2号です。
第2号 その発明に関連する文献公知発明(第29条第1項第3号に
掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を
受けようとする者が特許出願の時に知っているものがあるときは、
その文献公知発明が記載された刊行物の名称その他のその文献公知
発明に関する情報の所在を記載したものであること。
ここで注意すべきことは、出願する発明に関連する一般に知られている発明の
うちで出願人が知っているものがあれば書きなさいということです。
これは『知っているものがあるときは』となっていますから、知らなければ
書かなくとも言いということです。
ですけど、特許電子図書館で簡単に調べられますからゼヒ調べて下さい。
出願人の特許権を強化するのにも役立ちますから・・・。
URL ⇒ http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl
このURLは、3月26日(月)から実施されたばかりです。
さぁ〜て、いよいよ最後の第5項です。
5(項)第2項の特許請求の範囲には、請求項に区分して、各請求項ごとに
特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める
事項のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項
に係る発明と他の請求項に係る発明とが同一である記載となることを妨げ
ない。
ここで注意していただきたいのは、『発明を特定するために必要と認める
事項のすべてを記載しなければならない』の『すべて』に特に注意して下さい。
第5項で「すべて書け」となっているからといって、たとえば、
「厚さ1ミリ、幅5ミリ、長さ30ミリで、真っすぐな板バネ」
と書いたとき、厚さ0.9ミリは権利外になりますし、幅5.1ミリ、4.9ミリも、
長さ31ミリも、湾曲した板バネもみんなみんな権利外ですから模倣者は、
勝手きままにマネてくることでしょう。
これでは、特許権を取った意味がありません。
たしかに、第5項で「すべて書け」と書いていますが、そのまえの
『必要と認める事項』に気づいて下さい。
『必要と認める事項』の『すべて』
ということですから、『必要と認めない事項』まで書くことはないんです。
先ほどの例ですと、私は、
「厚さ1ミリ、幅5ミリ、長さ30ミリで、真っすぐな板バネ」
を単に『弾性体』と、ひとくくりにしてしまうことでしょうね。
ただし、実施例には、上記の板バネはもちろん、それ以外に様々な板バネや
コイルスプリングに加え、必要ならゴムやスポンジなどの弾性体の説明をして
おきますがね。
そう簡単にモノマネを許してたまるもんですか。
発明には、コストが掛かっているのですし、
出願だってタダじゃないんですから。
これで『知っ得 特許で マネられない特許権』シリーズは一段落ですが、
何時もよりちょっと短めですから、おまけに、第37条にもふれましょう。
第37条 二以上の発明については、経済産業省令で定める技術的関係を
有することにより発明の単一性の要件を満たす一群の発明に該当
するときは、一の願書で特許出願をすることができる。
特許出願の原則は、『1発明、1出願』です。
しかしながら、この第37条の規定により
『経済産業省令で定める技術的関係を有する』『一群の発明』は、
1本の願書で出せるようになりました。
細かい説明は一切省き、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
から引用させていただきます。
ウィキペディアのURL ⇒ http://ja.wikipedia.org/
このURL内で「発明の単一性」を検索すると出ます。
<以下、引用開始>
発明の単一性は、特許出願が特許を受けるために満たされなければならない
要件の一つであり、一つの出願で複数の発明について特許を受けようとする
場合には、その複数の発明の間に技術的な関連性や共通性を要求するもので
ある。
発明の単一性は、出願にかかる料金、出願審査の請求にかかる料金や特許料が
一出願あたりの金額を基本として定められていることに由来する要件である。
特許請求の範囲には請求項に区分して複数の発明を列挙することができるので、
出願に発明の単一性の要件を課して、技術的に無関係な複数の発明を
特許請求の範囲に列挙して料金を節約することを防いでいる。
また、発明の単一性の要件は、出願書類が公開されて特許文献となる場合に、
その文献の分類を容易にし、技術文献としての価値を高めることにも寄与して
いる。
<以上、引用終了>
発明の単一性について、裏技を一つご紹介しておきましょう。
発明の単一性を守れるかどうか迷う2つの発明があるときに使えます。
発明の単一性について、深く検討せずに、ともかく両発明を1本の出願で
やってしまうんです。
審査請求は、1本の出願のままもやるんです。
この結果、審査官から『請求項○○以下は、「発明の単一性」の要件を満た
さない発明であるから審査しない』と言う拒絶理由通知書が送られてきたら、
分割出願する手もあります。
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このメルマガは、特許法の解説を目的とするものではありませんので、
予定した条文の説明したら打ち切りにします(メルマガは、打ち切りません)。
また、これらの説明は、出願人が知っておいたほうが、有利だと思われる
部分のみを書いています。
条文の正確な説明になっておりませんので、参考としてご理解ください。
次回も、お読みいただけることを楽しみにしております。
■■■ ポイント ■■■
● 第4項の第1号によると、特許明細書の『実施例の説明と図面』を読んだ
人が、実施できるように『明確かつ十分に記載』しないと特許権を取れない、
と書いてあります。
『実施例の説明と図面』を読んだ人が、実施できないような書き方では、
特許権が取れません。
● 第4項の第2号は、特許出願する時に知っている公知の発明関連文献
(特許公報だけでなく、本などの刊行物も含む)があれば書きなさい、
となっています。
知っている物がなければ、書かなくとも良いのです。
● 第5項は、特許請求の範囲には、請求項に区分して書きなさい、という
ことですから、請求項ごとに区分して書いてあれば、箇条書でもいいんです。
また、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする発明を特定する
ために『必要と認める事項のすべてを記載』しなければならない。
ここで、注意することは、『すべて』の一言に惑わされて書きすぎると、
モノマネ商品が続出して、特許商品を殺してしまうことです。
● 第37条は、発明の単一性の規定です。特許出願は、一つの発明ごとに
一本の願書で出願することになっています。
しかし、この発明の単一性の規定を満たせば、
二本以上の発明を一本の願書で特許出願をすることができます。
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最後までお読みいただきまして、本当に有り難うございました。
これで、『知っ得 特許で マネられない特許権』 シリーズも
本日で予定を終了ですが、
しかし、このシリーズで『優先権出願』について何回も取上げてきました。
それでも、もう一度、触れておかなければならないことがありそうです。
それは、41条についてなんですが、
次回、この41条についてこのシリーズのフロク号として書くことになる
かもしれません。
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