商品開発支援
非まじめ発創とは?
〜観る ⇒ 目的追求・展開 ⇒ 目的達成手段の再構築〜誠に残念なことですが、人間は、モノゴトを「見た」だけですべてを理解することは、ほとんど不可能だと言って良いでしょう。
カエルは、「近づいてくる餌だけが見え、遠ざかる餌は見えない」大変便利な目を持っているそうです。
人間も、興味の強いモノ・ゴトほど、一瞬見ただけでも比較的記憶に残ります。
しかし、あまり興味のわかないモノ・ゴトやムツカシイと思われるモノ・ゴトは、
「アア・・・、そんなものがあったなぁ〜!」程度にしか記憶に残りません。
ことわざに『見て観ざる、聞いて聴かざる』とあるように、人間の目は、『見ているようで、見えていない目』です。

それでは、モノ・ゴトを見て、キチンと記憶に残すには、どうすればよいのでしょうか?
ここで重要なことは、故・杉山友男先生(元ヤマハ発動機重役)や森政弘先生
(元東京工業大学教授)の【観る】と言う考え方です。
杉山先生は、著書(こんなやり方もある現場改善、参照)で全体を一度に見ても観えないから部分部分に分けて観る、ことをおすすめです。
一方、森先生は、著書(非まじめのすすめ、参照)で1円玉は、(上から見ると)○(丸い)いと同時に横から見ると□(四角)と言う二面性を備えている。
メスとドスは、どちらも一端が鋭利な金属片でありその本質の良い面を引き出したのが、メスであり悪い面を利用したのが、ドスである
問題は、人間の心の持ちようだと、説明しておられます。

何れにしても、モノ・ゴトは、『見て』いては『観え』ません。
【見る】 ⇒ 【観る】 への転換が必要だということです。
これが、『非まじめ発創法の出発点』になっています。
非まじめ発創の進め方
非まじめ発創法で商品を開発しよう
開発目標設定・・・どんな商品を開発するか?

・・・・・ここでは、他社の特許権に触れない特許商品を開発することを目的として、特許庁の『特許電子図書館』を利用した特許調査による特許公報を利用する特許商品開発の例として説明します。
一番経費のかからない簡単な調査で特許商品を開発できる例でしょう。
『特許電子図書館』 URL ⇒ http://www.ipdl.ncipi.go.jp/homepg.ipdl
上のURLを開き、中央の『特許・実用新案検索にカーソルを合せ、
1〜13項目の中の上から3番目の
『公報テキスト検索』をクリックして下さい。
『公報テキスト検索』 URL('07年3月26日から) ⇒
http://www7.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjkta.ipdl?N0000=108
検索キーワードの短冊が、従来は3行しかありませんでしたが、
この4月26日から一挙に5行に増え、検索精度が大幅に高まりました。
使いよくなりました。 ゼヒ、利用して下さい。
詳細の問合せは、
特許電子図書館:IPDLヘルプデスク
受付時間:9:00-21:00・・・TEL:03-5690-3500
意外と丁寧に教えてくれますよ!
しかし、他の方法もありますからこれにこだわらないでください。
先ず始は『非まじめ発創法の出発点』の基本にしたがって
『観る』ことから始めてください。
でも、その前に『何を観るか』を決めなければ『観ようがない』でしょう。
『観る対象』を先ず決めてから『観る』ことです。
『観る対象』が決まったら調査です。
一番簡単で経費のかからない調査が、特許庁の『特許電子図書館』でしょう。
特許調査で出てきた資料からその商品の全体像を把握してください。
業界の商品開発の方向を先ず把握しましょう。
その上で、他社が見落としているものに何があるか?
この視点が大切です。
例えば『ネジ(ネジ釘)』です。
このネジには、頭部、軸部、ネジ部、先端部があります。
ここまでは、誰でも『見る』ことができますし、単に『見た』段階です。
このネジの頭部、軸部、ネジ部、先端部をそれぞれ個別に『見て』いきます。
一歩『観る』に近づきましたが、まだ足りません。
頭部が、マイナスネジしかない時代なら、−(マイナス)ネジ以外に何が考えられますか?
−(マイナス)ネジは、−(マイナス)ドライバーでねじるわけですが、
−(マイナス)溝への−(マイナス)ドライバーの当て方が甘いと、−(マイナス)溝を傷つけ、
−(マイナス)ネジが使い物にならなくなりますね。
じゃぁ、どうするか?
1つ目は、ネジの硬度を上げる
2つ目は、ネジ溝を深くする
3つ目は、−(マイナス)溝を+(プラス)溝にする。
・・・・・・
モット、モット考えてください。
ここで出てきた解決策を元に、再度特許調査します。
再度の特許調査の結果、他社の先願(出願済みの特許・実新)がなければ、商品化を検討し、商品化が決まったら特許出願です。
再度の特許調査の結果、他社の先願があったら、次の段階です。
さて、まず、目差す商品を『観て』、『特許調査』しました。
そして、この商品の全体像を把握しました。
続いて ⇒ 目的追求・展開 ⇒ 特許調査
特許調査した商品を徹底的に『観て』全体像を把握したら、
この商品の『目的は何だろうか?』と『商品の目的』を徹底して考えます。
上の例のー(マイナス)ネジの続きです。
先ずは、『目的追求・展開』のうちの『目的追求』です。
『―(マイナス)ネジ全体の目的を徹底して追求』してください。
これも、どこまで追求できるかで、成果が違ってきます。
言い方はいろいろありますが、『ネジの最終目的』は、
1.ネジを複数の物に連続してねじ込むことにより
この複数の物を一体化する
こと言えますが、これをさらに言いかえると、
2.物にねじ込むことにより固定する
3.物を固定する
・・・・・・・・・・
先ず、3の『物を固定する』で考えて見ましょう。
『物を固定する』ためにネジの頭部、軸部、ネジ部、先端部は
それぞれはこれで良いのか?
大きさは? 太さは? 長さは? 形は?・・・・・
何を固定するか? により、検討内容も変わりますし、答えも変わってきます。
例えば、堅い板を固定することを考えて見ましょう。
堅い板にネジを止めるときに困るのは、ネジが板に刺さらないことですね。
と言うことは、ネジで堅い板を固定するために堅い板にネジを差込みやすくするには、どうするか?
あッ! チョッと待ってください。
目的が変わってきました。
目的:『物を固定する』
⇒ 『ネジで堅い板を固定するために堅い板にネジを差込みやすくする』
特許の取れる新商品を開発するためには、途中で目的が変っても良いじゃないですか。
むしろ、発想に柔軟性がある証拠と喜んでください。
目的をどうやって具体化するか? ですが、これは、
目的達成手段の再構築 ⇒ 特許調査
で考えましょう。
さて、次は、この新『目的追求・展開』の過程で出てきた新目的
『ネジで堅い板を固定するために堅い板にネジを差込みやすくする』
をどうやって実現したらよいでしょうか?
目的達成手段の再構築は、どうやるか? と言うことです。
最初に、「ネジを物に差込みやすくする」にはどうするか?
に焦点をしぼって、徹底的に考えてください。
「堅い板」ではなく「物」と考えることにより発想の範囲を思い切り広げてください。
1.先端をとがらす
2.先端を円錐形のヤリのようにとがらす
3.先端を三角錐形のキリのようにとがらす
・・・・・・・・・・
できるだけいろいろなアイデアを考えてください。
自分のアイデアで足りなければ、身の回りのモノ・ゴトや他人の考え、インターネット、何所からひろっても良いです。
ネジ以外の他の業界の技術、他社の特許技術、他社のネジの特許・実新などに触れなければ、なんでもありです。
ネジは転造と言う製造技術でつくられていますから先端が円錐形では特許権が取れませんし、3の三角錐形の物もどこかで見たような記憶にありますから
特許調査するまでもないでしょう。
と言うことは、1〜3のアイデアでは、特許権は取れないだろうということです。
では、ネジで、もう特許が取れないのでしょうか?
そんなことはありません。
まだ、ネジの先端について考えただけにすぎません。
最初に見たように、ネジには頭部、軸部、ネジ部もあります。
例えば、ネジの頭部の下に突起をつくったらどうでしょうか。
実は、10数年前に考え、明細書を書く練習用にと出願してみたものです。
簡単に説明しますと、ネジの頭部の下に1個の高さ2〜3ミリの突起をつくっただけです。
頭部の下に突起を出したネジは、ギュッと締めると、ネジがゆがみ、緩み止めになる、と考えたのです。
この突起を頭部の下ではなく、座金につけてもいいわけです。
これで思いついたのですが、この突起の形状に工夫を加えたら緩み止めになりそうです。
それは、秘密、なんて言いません。
その突起の形状は、ネジを締める方向が傾斜していて、反対側が崖になっていたら、ネジを逆方向に回すとこの崖が邪魔して回らないというものです。
もしかして、これで特許になるかもしれませんが、残念ながらこのホームページを公開した時点で、特許法の「刊行物記載」と言う条項に触れ、特許権が取れなくなります。
非まじめ発創による新商品開発過程の一端を明かしましたが、
こうやって考えたアイデアの中で、これは商品化する価値がある、と言うアイデアを再度特許調査し、他社の先願に触れないことを確認したら特許出願するのです。
もし、他社の先願に触れそうであれば、更に改良を続けるのです。
これで特許出願ですが、出願する前に、もう一つやっておくことがあります。
それは、模倣防止対策です。
この模倣防止対策をやらないで出願すると、「特許の落し穴」にドップリとはまって、身動きが取れなくなる危険がありますから、必ず、キチンとやってください。
少なくとも、次のことはやってください。
ネジの例で言いますと、
先ほどの『目的追求・展開』の過程で出てきた新目的は、
『ネジで堅い板を固定するために堅い板にネジを差込みやすくする』でした。
ここで検討することは、
1.出願するアイデアの一番重要な、マネられたくないところは何か?
2.このアイデアと同じ目的でマネられたくない違うやり方がないか?(目的達成手段の再構築)
ネジの例では、
1.ネジの頭部の下に設けた突起の目的を再度追求する
2.3の目的を実現するために他の方法がないか
少なくとも、これだけは検討し、重要なアイデアの順に並べ、弁理士と相談した上で特許出願してください。
くれぐれも、最後の詰めを忘れないでください。
これをしないと、特許出願する価値が半減どころか、時には、この出願がアダとなることもあります(2007.1.16日の非まじめメルマガ『ご存知ですか「成功体験の逆襲」』参照)。
ご注意願います。
非まじめ発創法は、
観る ⇒ 特許調査
⇒ 目的追求・展開 ⇒ 特許調査
⇒ 目的達成手段の再構築 ⇒ 特許調査
⇒ 特許出願
と、大変シンプルな構造で、理屈、理論を考えなくとも誰にでも使えます。
問題は、このそれぞれの過程を、何所まで徹底するか
・・・だけです。
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