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知っ得 特許で マネられな特許権 その1
2007.2.14. bQ8 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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今晩は 非まじめ塾の坂井です。
もう、2月も中旬です。
越後の三条、全く雪がありません。
今夜は、雪の代りに雨風です。
どうなっているんでしょうか?
地球温暖化が、かなり進んでいるようですね。
この調子じゃ、北極の雪が全部融けだして東京湾も、大阪湾も2倍くらいに
なってしまうんじゃないですか?
私なんかが考えたところでどうにもなりませんが、
どなたか【地球温暖化防止装置】を考えてくれませんか?
ところで今日は、チョッと背伸びして
「知っ得 特許で マネられな特許権 !」について考えてみました。
それも、特許法を引用して、書いてみます。
これは、チョッとどころジャないイッパイですね。
社長さんに、どこまで理解していただける説明ができるか?
心配ですが・・・
それでは、ハリキッテまいりまぁ〜す。
どうか、最後まで読み進んでくださぁ〜い!
社長さん 特許の明細書なんか書けなくても良いんですよ!
そのために弁理士がいるんですから。
でもね、弁理士に丸投げしたんでは、特許の落とし穴に落ちる危険がありますから、このメルマガ、
知っ得 特許で マネられな特許権 その1
知っているのと、知らないのでは、弁理士への頼み方が変わって
きますから。
もちろん、マネられない強い特許権が取りやすくなりますから
最後まで読んでくださいね。
知っ得 特許で マネられな特許権 は、「その1」とあるとおり
シリーズで、数回続きます。
御社の「マネられない特許権を取る」ために役立ちます。
特許の法文が、そのまま出てきますから、チョッと読み難いかも知れませんが、できるだけ分りやすく書きますからがまんしてください。
では、始めます。
先ずは、特許法第2条です。
第2条 この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。
「自然法則を利用した技術的思想」と言うことは、「姿、形」のない【思想】だ、と言うことですから、例え特徴が、「底に穴を開けた杯」や「先端にスクリューをつけた耳掻き」のように簡単な構造でも特許権が取れるということになります。
これ、意外と誤解している人が多いのですね。
「こんな簡単な物は特許にならない」とばかりに商品化してしまい、他社が「似た様な構造」で特許権を取ると、
「なんでこんな物が特許になるんだ。
それじゃ〜、我社の物も特許権が 取れたのか?」
と、くやしがっても、後の祭りです。
気をつけましょうね。
「特許権」は、「構造」じゃなくって、「姿形のない思想」だと言うことを肝に銘じておいてください。
今まで、世の中(日本だけじゃありません、世界中です)になかった「思想すなわち考え方」に特許権が与えられるのですから。
アッ、そうそう、第2条の後半に「のうち高度のもの」と言う言葉が入っていますが、実用新案法にはこの7文字の「のうち高度のもの」と言う言葉がないのです。
この7文字は、特許と実用新案を区別する表現ですが、「審査(特許になるかならないかを特許庁の審査官が審査する制度)」するときの基準です。
しかし、特許と実用新案を審査するときの差は、ほとんどないに等しく、あっても100対97程度のわずかな差だと言われています。
第2条については、これくらいにして次に進みますが、
特許は、姿・形・構造ではなく、思想である
と言うことを、肝に命じておいてください。
次は、第29条、特許に必要な条件です。
チョッと長いですが、我慢してください。
第29条 産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。
上の2行を「柱書き」と言いますが、「〜〜〜除き」の2文字に注意してください。
「次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる」と言うことは、次に書かれた3条件のものは、特許にならないと言うことです。
続いて、29条の1号です。
1.特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明
ここで気をつける点は「外国において公然知られた」です。
御社が特許出願する前に、日本国内だけでなく、既に外国で発明され、公然と知られているものは、特許にならないと言うことです。
でも、この「公然」の意味がまた難しいんですね。
「公然知られた」と言うことは、既に特許出願されて公開されいるものもありますが、特許公報に書かれているが、未公開であっても、新聞や雑誌(刊行物と言います)或は学会発表された物も含まれるんです。
その上、誰一人見る人がいなくとも、「見ようと思えば見れる状態(図書館などに収納された書物など)のものは、「公然知られた」ものになるんですから気をつけたいですね。
続いて、第29条の2号です。
2.特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明
ここでは「公然実施をされた」ですね。
例え1点も売れなくて、発売後まもなく製造が中止されたものでも、「公然実施をされたもの」になります。
ただし、発売寸前になって中止され、市場では全く知られていないものは、
「公然実施をされたもの」ではありませんし、試作段階のものも「公然実施をされたもの」ではありません。
これだから法律は難しいのです。
読んでいて、さぞかしイライラなさっていることでしょうね。
でも、重要なことですから、覚えておかれると、得ですよ。
さて、次は、第29条の3号です。
3.特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた発明
第29条の2号をお読みになったので、3号はそれほど難しくないでしょう。
「頒布された刊行物(新聞・雑誌などの書類)」だけでなく「電気通信回線(インターネットなど)を通じて公衆に利用可能」と言う点です。
もちろん、出願前に日本だけでなく世界中のどこで公表されても権利になりません。
あれ、先ほど2号を検討したのに、また「2号」がある、変ですね。
イヤイヤ、変じゃないんです。
これは、第29条の2項です。
第29条の最初の2行を説明しないで単に「柱書き」と書きましたが、この最初の「柱書き」が1項に当るのです。
特許法だけでなく法律は、頭から何条、何項、何号と言う読み方をすることになっているのです。
私は、法律の専門家でないから「ナゼだ」と聞かれても答えられないのですが、法律専門の著名な学者;紋谷先生から習いました。
それでは、改めて、第29条の2項です。
2. 特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が前項各号に掲げる発明に基いて容易に発明をすることができたときは、その発明については、同項の規定にかかわらず、特許を受けることができない。
ここでご注意いただきたいことは、「発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者」ですね。
まず、「発明の属する技術の分野」について、
例えば、工作機械と建設機械は異なる分野です。
最近は、業界の融合化(ここでは、異なる業界の技術が混ざり合うことを指します)が進んでいます。
例えば、電話とコンピュータ業界や、テレビとインターネットのように,業界の境目が分らなくなりつつありますが、従来の考えですと、これらの業界はそれぞれ別の分野とされていました。
「発明の属する技術の分野」というと、工作機械業界同士、或は建設機械業界同士がこれに当ります。
このことを特許の世界では「当業界」と言っています。
これらの「当業界人」の「通常の知識」と言うことは、「当業界」では「常識となっている知識を有する者」と言うことです。
次に「前項各号に掲げる発明に基いて容易に発明をする」と言うことは、「前項各号(第29条1〜3号)の発明から容易に発明できる」と言う意味になります。
以上をまとめると、
当業界の常識人が、同業界のものについて、第29条1〜3号の発明から容易に発明できるものには、特許をやらない、と言うことです。
法律も、特許の明細書も、分り難いですね。
以上で、特許法第29条についての説明を終わりにします。
次は、ナニナニ・・・? また第29条が出てきました。
こんどは、「第29条」の後に「の2」がついてます。
この付属の2文字は何ですかね?
最初の「柱書き」のあった「第29条」は「第29条の1」と言っても良いでしょう。
詳しくは、法律の専門家にお聞きください。
この「第29条の2」を説明すると、大変長くなり、書く私以上に、読者のあなた様がお疲れになるでしょうから、今日はここまでに足します。
この後取上げる予定の特許法の条文は、
第29条の2、第32条、第36条ですが、これ以外は予定しておりません。
このメルマガは、特許法の解説を目的とするものではありませんので、予定した条文の説明したら打ち切りにします。
また、これらの説明は、出願人が知っておいたほうが、有利だと思われる部分のみを書いています。
条文の正確な説明になっておりませんので、参考としてご理解ください。
今日は、ここまで。
最後までお読みいただきまして有り難うございました。
次回も、お読みいただけることを楽しみにしております。
■■■ ポイント ■■■
● 「発明」は、自然法則を利用した技術的思想の創作です。
「形、構造」ではないから、「構造が簡単」でも諦めるな。
● 世界中のどこかで、新聞・雑誌などの刊行物や放送やインターネットなどの電気通信回線で公表された物は、特許を取れない。
● 違う業界の技術、例えば、ネジのスクリューを耳掻きに使っても特許が取れる。違う業界の技術は、大いに注目しよう。
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