御社にできる特許出願前の模倣防止策

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     御社にできる特許出願前の模倣防止策
 2007.1.31. bQ7 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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 お早うございます   非まじめ塾の坂井です。

 1月2日、平成19年の第1号をお送りしてから第3号目。

 今日は、31日、1年の1/12が過ぎ去ってしまいました。

 青年老いやすく・・・と言いますが、還暦過ぎの元青年(本人は、今も青年
のつもりですが?)の私には、月日の過ぎ去るのが年々早くなるように感じ
られます。



 非まじめメルマガは、不まじめではありません。
 1本のメルマガに5時間も、6時間もかけ、
     真剣に、本まじめに取り組んでいます。

 『まじめ』だけでは、強い特許権を獲得できませんし、
      素晴しい発想も湧かず、特許商品を開発できません!

 もちろん、『不まじめ』では、話になりません。


 『非まじめ』に、モノゴトの『本質を観て』、発想しましょうね。





 今日は、
   御社にできる特許出願前の模倣防止策


 ハリキッテまいりまぁ〜す。
 どうか、最後まで読み進んでくださぁ〜い!





   サンザン苦労して開発した新商品
   高い経費をかけて特許出願し、苦労して取った特許権
   そっくりマネられたらどうしますか・・・?

 特許権が取れたんだから、もう安心だ!・・・と思ったのもツカの間。
 これは良いと思った商品は、すぐマネられます。

 知恵のある模倣者は、サルモノヒッカクモノ、単純にはマネしません。
 特許の明細書をよく読んで、「特許権の落し穴」をついてきます。

 そんなときのために弁理士に頼んで出願するのでしょうが、
 弁理士だって「特許権の落し穴」をつかれたら手の打ちようがありません。
 何のために弁理士がいるんだと、ワメイタところで手遅れなんですね。

 御社が、弁理士に『丸投げ出願』したからなんですよ!


 あるお客さんからこんな相談を受けたことがありますが・・・・・
 このお客さんは、ある機械を発明して弁理士に頼んで特許出願しました。
 首尾よく特許権も取れたんですが、「特許権の落し穴」をついたモノマネ
商品に苦しむことになりました。

 底で私に相談に来たのですが、どんな機械を発明し、どういう経過で
その弁理士から出願したかについては、口を閉ざして教えてくれないんです。

 これでは、私も相談に乗れませんので「特許権の落し穴」について説明して
お引取り願いました。


 お客さんが帰ってから特許電子図書館で
      (http://www.ipdl.ncipi.go.jp/homepg.ipdl
お客さんの特許権を調べたところ、ヤハリ矢張り案の定「特許権の落し穴」の
ドツボにドップリはまっているんですね。



 この特許権は、ほとんど実施例に近い権利範囲そのものといったガチガチの
請求項になっていました。

 この特許出願は、特許調査なしの出願だったと思われます。
 と言いますのは、拒絶理由の引用例とかなり似た出願で、弁理士も権利化に
かなり苦労したのではないでしょうか。

 例えば、こんな書き方がされていました。
 この発明の機誡は、スプリング、それも2本のコイルスプリングを使ってい
るんですが、この2本のコイルスプリングを直交すなわち90度に交差させて
いる実施例が1つだけ書いてあります。

 この2本のコイルスプリングを板バネとの組合せや、交差角度の違ったもの
などについて一言も触れられていません。

 その上、請求項には、「・・・2本のコイルスプリングを直交させ・・・、と
書かれており「交差」にはなっていないんです。

 「直交」は、大辞泉によると、「二つの直線や平面が直角に交わること」で、
「交差」は、「2本以上の線状のものが、ある一点で交わること」となって
います。

 と言うことは、「直交」は、90度に交わったものであって、60度や80度
で交わったものは「直交」ではないということですね。

 一方、「交差」は、交わってさえおれば、0.1度でも90度でも良いと
いうことになります。



 出願の中身も教えない特許権者ですから模倣品も教えてくれませんでした
から、残念ながら、以下は私の推測になります。・・・ごめんなさい。

 おそらく模倣品は、コイルスプリングを板バネに変えたり、交差角度を
90度でない別の角度に変更したものと思われます。



 権利者としては、この程度の変更で特許権から外れるとは思っても見な
かったのでしょうね。

 そして、権利者としては、「弁理士はプロなんだから、この程度の変更で
権利から外れない明細書を書いてくれる」と思っていたのでしょう。

 しかし、弁理士は、出願人から教えられた発明の内容の範囲で明細書を
まとめるのが仕事です。

 1年にせいぜい1〜2本しか頼まれない出願人の特許出願の内容を深掘り
してまで権利範囲の拡張をしてくれないものです。

 また、弁理士は、商品開発のプロではありませんから出願人から教わった
内容を見て、こんなやり方もある、あんなやり方もあるなど、別の実施例まで
考えると、時間がかかって仕事になりませんから出願人から教わった範囲内の
今年か書いてくれません。

 論より証拠、ホームページに掲載の【特許事務所の実情】と言う告白メール
http://www.himajime11.com/category/1154368.html)を見ていただけると
分ります。





 もう一つの例を簡単に書いて見ましょう。

 この例は、ホームページの『特許出願の落し穴』にも、無料レポート
『強い特許権を取ろう』編にも書きましたが、『宅配便の送り状』です。



 この権利は、郵政公社を始め全国の宅配便業者が使っている送り状の元の
権利です。

 社長さんもご存知でしょうが、この送り状の台紙の裏には『接着剤が一面に
塗られ、その接着剤は上が剥離紙で覆われ、剥離紙を剥ぎ取って荷物に貼り
付ける』構造でした。
 この点は、今使われている『送り状』と同じなんです。

 しかし、特許権者の『送り状』は、『剥離紙が1枚』で、請求項には『・・・
台紙と剥離紙が拝合され・・・』と言う主旨の言葉が書かれていました。

 問題は、この『拝合』と言う言葉にあったんですね。



 では、この『拝合』を辞典で引いてみましょう。
 この『拝合』と言う言葉、辞典には載ってないんですね。
 当然ですよ、このことばは、弁理士が勝手に作った造語ですから辞典に
載ってるわけがないんです。

 勿論、この権は特許裁判で争われることになったんです。
 裁判での争いは、最後に造語である『拝合』の意味の解釈になりました。

 社長さんもこの『拝合』の意味をチョッと、考えてみませんか?

 ・・・・・・・・・・・



 裁判官は、判決文で次のような主旨で説明しています
   (裁判官も大変ですね、こんな言葉の意味まで説明しないと
    判決ができないんですから)

 「『拝合』の『拝』は、拝むときに両手を合せる意味から左右一体のものを
意味し、『合』は合せる意味であるから『拝合』は左右同形のものを合せた
ものであり、この特許権は、剥離紙が2枚に切断されていて対象商品は権利
範囲に含まれない」と言う主旨の判決をしました。



   ホームページの『特許出願の落し穴』
     ⇒ http://www.himajime11.com/category/887981.html
   無料レポート『強い特許権を取ろう』編のお申込みページ
     ⇒ http://www.himajime11.com/category/887991.html
     ⇒ http://www.himajime11.com/article/9789320.html





 如何ですか?
 特許権にはこんな落とし穴もあるんです。
 単に特許権が取れたからといって、喜んでばかりおれないんですよ。



 なるほど、お前の言うことは、分った。
 でもね、実際にどうやったらいいんだ・・・?
 「下手な明細書さえ書けない俺には、手も足も出せないじゃないか」と言う
声が聞こえました。



 社長さんや自由業員さんに明細書まで書けとは言ってないんです。
 特許出願は、今まで通り弁理士に頼んでください。

 しかし、弁理士に丸投げは、しないで下さいね。

 弁理士に頼む前に、頼む前ですよ、頼んだ後ではダメなんです。


 弁理士に頼む前に・・・
 例えば、最初に書いた機械の例では、コイルスプリングについて、モット
モット深く深く検討して下さい。

 コイルスプリングの使い方は、これで良いのか?
 モット他の使い方があるのではないか?

 コイルスプリングの交差角度はこれで良いのか?
 コイルスプリングの交差角度を80度や65度にしたらどうなるのか?

 コイルスプリングの代りに皿バネを使ったらどうなるのか?
 コイルスプリングの代りに板バネを使ったらどうなるのか?

 2本のコイルスプリングを1本で済ませられないか?
 2本のコイルスプリングを3本や5本にしたらどうなるか?

 2本のコイルスプリングのうちの1本を板バネに代えたらどうなるか?
 ・・・・・・・・・・

 コイルスプリングの代りに他のやり方がないか?
 コイルスプリングの代りにゴムやスポンジなどの弾性体を使えないか?

 コイルスプリングの代わりにパンタグラフを使うとどうなるか?
 ・・・・・・・・・・



 御社で考えた新商品のアイデアで、どの部分が今までの商品と違いますか?
 この特徴部分を他のやり方でやるとどうなりますか?

 一つでも多く検討して下さい。



 次に、この特徴部分を中心に特許調査して下さい。

 他社の出願で御社のアイデアと同じものがあったら(意外と似たものがあり
ます)このアイデアをさらに検討してこの他社のアイデアとの違いを際立たせ
てください。 ・・・ここまでやると、特許権が取りやすくなります・・・



 さて、御社の開発商品のアイデアは、従来の商品にない素晴しいアイデアで
特許権も取れそうです。



 このアイデアを持って即弁理士事務所へ走ろう・・・か?
 チョッと待った、弁理士事務所に走る前に・・・・・
検討したアイデアのうちのどれを特許出願するのですか?

 ナニ? 全部出願するの・・・?
 それも良いでしょうが、そんなことしたら出願費用が大変ですよ!

 出願予算は、どれほど用意しましたか?
 ンン・・・ 奮発して3〜40万円。

 御社の検討したアイデアは、いくつ出てきましたか?
 それを1本づつ出願したら、アイデアが10本で、1出願25万としても
合計250万円の出願費用ですよ。
 そんな出願ができるほど予算がありますか?



 ここでアイデアを素晴しい順、商品化したい順、マネられたら困る順、商品
価値のある順など・・・ランク付けをしましょう。

 さて、アイデアにランクがついたら、出願するアイデアと、出願しない
アイデアに分けましょう。



 分けたアイデアを中心に、先ほど説明したように、
 例えば、コイルスプリングならコイルスプリングの上位概念を考えましょう。
 (上位概念と言うのは、コイルスプリングの場合、単にスプリングと言えば
  コイルスプリングも板バネも皿バネもみんな入ります。さらに、弾性体と
 言えばゴムでもスプリングでも含まれますし、弾性構造体と言えばパンタ
 グラフも入ります。コイルスプリングよりスプリング、スプリングより弾性
 体、弾性体より弾性構造体のほうが上位概念です。ただし、高い上位概念で
 表現するほど拒絶理由通知が出やすくなることも知っておいて下さい)

 少なくとも、コイルスプリングの交差角度や、コイルスプリングの代りに
板バネを使った例を弁理士に説明し、実施例には具体例を書いた上で、請求項
には、上位概念のスプリングと表現した特許出願をするようにしてください。



 このような準備を弁理士に出願を頼む前にやっておくだけで
   御社の特許出願が、特許権を取りやすくなるだけではありません。

 準備なしの場合と比べ5倍も10倍も広い権利範囲の特許権が取れる上に
   模倣されても止めさせられる強〜い強い特許権が取れるのです。

 しかも、1本の特許出願にまとめてもらえば、出願費用を抑えられるのです。





 今日は、ここまで。





■■■ ポイント ■■■

● 新商品のアイデアがまとまったら特許調査しよう
  特許調査は、特許情報図書館でやればタダです
   ⇒ http://www.ipdl.ncipi.go.jp/homepg.ipdl

● 特許調査の結果、他社の出願に似たものがあったら最初のアイデアを
  深堀しよう   深堀すれば、特許権の取れるアイデアが湧いてくる

● 弁理士に複数の開発例を説明して複数の実施例を書き込もう
  請求項には、上位概念で書いてもらい、
        1本の特許出願で広くて強い特許権が取れる特許出願をしよう

● 基本は、やはり
   1. 『観る』
   2. 『目的の追求・展開』 そして
   3. 『目的達成手段の組合わせ』
  この3つが、基本です。

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