『同業者だけがライバルでない、新商品を開発しない企業に明日はない』

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 『同業者だけがライバルでない、新商品を開発しない企業に明日はない』
 2006.12.05. bQ2 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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 今日の題材
『同業者だけがライバルでない、
新商品を開発しない企業に明日はない』は、
明地涼太様のメールマガジン『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』 《2006.11.21 vol.061》の一部を無断で引用させていただきました。

 著作権侵害にならないように内容を書き換えましたが、
 明地さんには、物凄く叱られることと、覚悟しています。

嬉しいことに明地様から引用許可をいただけた上に
  ホームページに公開することの許可いただきました。


 明地さんの『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』は、
同業者、ライバルの動向だけを見ていては、
企業は生き残れませんよ!
    世の中の四方八方に目配りし、
常に新商品を開発し続けなければ、
あなたの会社の明日がありません、
と強く訴えておられます。

 明地さんのメールマガジン
 『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』は、
  生物は、厳しい自然の中で、どうやって生きのびているのか?
  生物の戦略から、複雑な現代社会を生きぬく企業について考え  る、メルマガです。
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 本日も お読みいただけて嬉しいです。
       原点発創研究所 非まじめ塾  坂井 徳栄


 早速始めます。

 明地さんは、『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』のvol.061の
まとめとして次のように書いておられます。


<以下:引用開始>

経済の世界も、自然の世界においても、今ある秩序が永遠に続くということはありえない。
今、そこにある、大きな勢力だけに目を向けていると、小さいけれど新しい勢力や別の分野からやってくる勢力にあっという間に足をすくわれてしまうことはありえるのだ。
そして、現在は、新しい勢力が誕生しやすい時代なのである。 (明地涼太)

【自然からの学び】
<1行:省略>
■ 経済では、既存の「競争業者」だけでなく、「新規参入」企業や隣接分野の「代替品」が競争条件を変えてしまうことがある。
■ 自然では、本来、生息している生物だけでなく、「外来生物」や「生物進化」によって、新たな生物が登場することで、既存の生物や生態系を変えてしまうことがある。

<以上:引用終了>





 まったく、おっしゃる通ですね。

 町中の食料品店がスーパーマーケットに追い詰められ、そのスーパーマーケットの帝王:ダイエイが落ちぶれて、大商社:丸紅の傘下に入り、その丸紅の傘下に入ったダイエイにかってのライバル:ジャスコが資本参加しました。

 かって、『問屋よサヨウナラ〜〜〜』とビルの屋上から垂れ幕を下げ、銀座にデパートを開設したあのダイエイの今の姿、当時、誰が予測したでしょうか?



 また、町中にあったパパママストア(もう死語ですね)は、見る影もなく、すっかりコンビニエンスストア(以下:コンビニ)に切り替わりましたね。

 コンビニの出発点は、アメリカでは確か牛乳店だったと記憶していますが、牛乳店が新業態コンビニを開発し、アメリカだけでなく、世界中にコンビニを開店させてしまいました。

 日本でも、イトーヨーカドーが7‐11(セブン‐イレブン、現:セブン‐アイ)のノウハウを取り入れ、東京の下町・豊洲に1号店を開設して以来、アッという間に日本中にコンビニ網が張り巡らされました。

 本家本元のアメリカの7−11が、不動産投機の失敗もあって、ノウハウ提供先の日本の7−11に買収されてしまいましたね。

   そのコンビにも、もう安泰ではないのです。
   デパートに続きコンビニの既存店売り上げが、
     停滞どころかむしろ前年割れが続いています。



   小売業だけではないのです。
   製造業だって同じこと・・・
   例えば、自動車業界を見てください。

 あの米国のビックスリー、一角が崩れてドイツ企業の傘下に入り、トップのGMがフランス企業との提携で大揺れしたり・・・
日本のトヨタ、ホンダやヨーロッパ、中国、韓木にの自動車メーカーに売り上げを食われ続けています。

 日産は、カルロス・ゴーンの率いるフランス企業の傘下に入ってようやく復活したものの、最近は売り上げが頭打ちで、まだ安泰とはいえません。

 mmcマークの三菱自動車も、
 オール三菱のバックアップでようやく生き残っています。

 軽自動車では、特にスズキが頑張っています。
 スズキは、インドで好調ですし、いよいよアメリカの乗り込むようですね。



 一人、自動車業界だけではありませんよ。
 家電業界を見てください。
 かってのソニーに勢いがありません。
 井深、森田の両氏が世を去ってから、井出社長以降何か流れが変わったようですね。

 松下だって、一時は危険でした。
 経営に神様と言われた松下幸之助氏が築いた強力だった縦割りの生産体制と販売ルートが、逆に災いしていたようです。

 松下電工を吸収し、生産体制と販売体制を再構築して再建を果たしましたが、過去の成功体験が、時代の変化にそぐわなくなると、逆に障害になるようです。

 勝手は、三流家電メーカーと言われた三洋電器とシャープ。
 三洋電器は凋落し、電機業界の素人でアナウンサー出身の女性社長が就任しました。

 一方のシャープは、液晶テレビで大発展です。
 シャープの液晶技術は、ブラウン管をつくれないテレビメーカーの弱さから抜け出すために、必死の思いで電卓の液晶技術を磨いてつくった物です。

 ブラウン管がなかったからできたのですが、もし、ブラウン管があったらここまでテレビの液晶をつくれなかったかもしれませんね?

 その液晶技術は、亀山工場に集積され、担当者以外は一切出入りできないシステムの密室で作られているそうです。

 そればかりではありません。
 特許出願すると、18ヵ月後に公開されますが、公開されるとライバルはもちろん、中国・台湾、韓国などの電機メーカーの技術者に技術内容が公開されます。


 公開されれば、自動的に液晶技術が流失し、同じ液晶テレビが世界中に氾濫することになりますから、それではシャープの強さが保てません。

 それを嫌って、シャープは、液晶技術の特許出願をしていません。
 秘密のベールで包まれた液晶技術でシャープは、世界中に液晶テレビを売りまくって設けています。

 液晶テレビを分解しても液晶技術は、分らないからできるのであって、普通の商品では、分解すれば、即技術を理解できますので、この手を使えないんです。


 過去の成功体験が、時代の変化で障害に変わり、
 成功体験のなかったところに、
 成功体験で築き上げた参入障壁という障害のないことを活かして
 身軽に新技術に参入できる良さを活かして
     新しい成功体験を築き上げているのです。

 これらの例は、
 同業者や関連業者とのとの競争に負けた例ですが、・・・
 しかし、・・・・・





 液晶などの最先端技術ではなく、
 もう少し分りやすい技術の具体的の話をしてみましょう。

 かって、ナガオカリコーと言う会社がありました。
 音楽ファン、中でもレコードファンに方はご存知だと思いますが、円盤型のレコードを聴くには、レコード針が必要です。

 その昔、このレコード針は鉄製で、多数の中小企業が乱立していましたが、新製品サファイヤ針の登場で駆逐されてしまったのです。

 このサファイヤ針の世界の雄が、ナガオカリコーでした。
 ナガオカリコーは、日本のサファイヤ針だけでなく、
 世界のサファイヤ針でも、ダントツの技術を誇っていたのです。

 こんなナガオカリコーが、
     アッという間に倒産に追込まれた理由をご存知ですか?



 鉄製のレコード針を駆逐し、しかも世界のレコード針業界でダントツのシェアーを誇るナガオカリコーが、技術革新を怠ったわけではありません。

 にもかかわらず、ナゼ、ナガオカリコーが、
     会社更生法も使わず、アッという間に倒産したのか?


 その理由は、同業のライバルに敗れたのではありません。

 レコード針がよって立つ録音・再生技術の革新に乗り遅れたんです。

<引用開始>
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の説明を引用しますと、コンパクトディスク (Compact Disc、CD) は、デジタル情報を記録するためのメディア。光ディスク規格の一つで、レコードに代わり音楽を記録するため、ソニーとフィリップスが共同開発した。現在ではコンピュータ用のデータなど、音楽以外のデジタル情報も扱うことができる。 <引用終了>

 言ってみれば、機械的に録音・再生していたレコードが、光学的に録音・再生するコンパクトデスク(CD)に代ったため、レコード針が無用になったのです。



 経済界は、自然界に負けず厳しいのです。
 親会社から、下請けから、外注先から、・・・・・昨日まで身内と思って安心していた取引先から、前から、後から、横から、上から、下から、・・・どこから鉄砲玉が飛んでくるか分らないのです。

  他人の不幸は、わが幸せ、
  我社の不幸は、他社の幸せ、   油断禁物です。





 もう一つ、実例を挙げてみましょう。

 フィルター式の空気清浄機の株式会社カンキョーの例です。
 50歳代以上の母親世代の方は、覚えておられると思いますが、
    空中に浮遊しているミスト中のウイルスをフィルターで
    取り除く空気清浄機を世界に先駆けて開発した
 横浜の会社です。


 一時は、飛ぶ鳥を射落とす勢いで急成長し、市場シェアー30%を獲得したこの会社が、なぜ? 1998年11月 会社更生手続開始申立(平成17年8月9日、横浜地方裁判所より更生手続終結)ることになったのでしょうか?

 正確な理由を知りませんが、三洋電機、シャープ、象印、ダイキン、東芝、日立、富士通、松下、三菱などの家電大手企業との競合に敗れたものと思われます。


 この1件で注意すべきことは、中小企業の場合、どんなに素晴しい特許権の取れた商品であったとしても、ライバル企業が巨大企業の場合は、生き残ることさえ難しいということです。

 それどころか、素晴しい技術革新により、ライバルとなる大企業による様々な妨害(合法的・非合法的)に会い、一本立ちできないまま倒産するベンチャー企業さえあるのです。

 ベンチャー企業を倒産に追込んだ大企業は、そのベンチャー企業の開発した革新技術を横取りして利用するチャンスを待っているのです。

恐ろしい世界です。経済界も、自然界も、勝てば官軍の世界です。
ブラックバスが生き残り、従来品種が絶滅を向かえているように!


 販売ルートの確立が難しい上に、その販売ルートの確保がまた大変だということです。


 自然界を見ても、巨木の密集した密林では、小さな親木は育ちつらいのです。
 巨木が倒れた空き地すなわちニッチでなければ、なかなか育ちません。

 中小企業は、巨大企業と直節戦ってはならないのです。
 巨大企業が参入しない小さな市場で、巨大企業ではやれない際立った商品で参入し、力をつけることから始めなければならないのです。





 最後に、もう一つ分りやすい例を簡単に触れて終わることにします。

 今から30年ほど前、中の液体ガスが見える100円ライタ−が
東海精機から発売され、ほとんどのマッチ会社が倒産に追込まれました。

 当然、北海道のマッチの軸木提供業者も廃業か倒産に追込まれています。


 この100円ライター業界には、巨大資本をバックにしたライバルが現れませんでした。

 もちろん、国内の合成樹脂成型メーカーと言うライバルの参入は、後を絶ちませんでした。

 それでも、国内のライバル企業との戦いに勝って、この東海精機は大きく成長できました。

 しかし、この東海精機という会社の出身は、マッチとは無縁の企業でした。



 このように、国内のライバルとの競争では、勝ち続けられたのですが、経済がグロ−バル化し、人件費の安い中国製ライターとの競合になると、立ち行かず、倒産に追込まれてしまいました。

 これは、国内の同業者との戦いではなく、外国企業、その母体もライター業界とは無縁の企業ではないでしょうか?


 ダントツの商品を開発しても、そのダントツさを何時まで維持できるかが重要になってきます。

 それも、国内だけのダントツでは、維持できないのです。
 世界の中でのダントツさが必要なんです。



   至難の業ですが、中小企業は、ニッチの世界で他社と違った
        特徴のある新商品を開発し続けるしかないのです。


 特徴のある新商品を開発し続けられなければ、大企業であっても死にます。

 強い特許権があっても新商品が売れれば、必ずライバルが改良商品で参入してきます。


 前半で書いたように、巨大企業でさえ永遠に安泰とは言えないのですから中小企業はなおさら危険です。


   商品は、分解すれば他社との違いが明らかになり、
       マネてつくることができるのです。

 他社との違いは、実用新案権や意匠権では、守り切れません。
 マネられたら止めさせられる強い特許権で守るしか手がないのです。

   シャープの亀山工場の液晶テレビのような特許戦略は、
        中小企業にはご法度なんです。





 理屈は、分った! ジャ〜どうやればいいんだ?
 と言う声が、聞こえてきますね。

 チョット「視点を変え」、「観方を変え」れば、特許商品を開発できます。





 そのためには、
   1. 『観る』
   2. 『目的の追求・展開』 そして
   3. 『目的達成手段の組合わせ』

 この3つをどこまで徹底してやるか、これしかないのです。

 難しい『開発理論』は、大企業に任せて、中小企業は、
   1. 『観る』
   2. 『目的の追求・展開』 そして
   3. 『目的達成手段の組合わせ』
から初めて、商品開発力を付け、小さな成功体験を積み上げてください。



 御社の特許商品の開発と特許出願に役立てていただければ幸いです。


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■■■ ポイント ■■■

● 中小企業も、生き残りたければ、
  他社商品と、際立った違いのある新商品を開発し続けよう!

● 違いの際立つ新商品を開発したら
  事前に模倣防止対策を取った上で弁理士に特許出願を依頼しよう。

● 基本は、『観る』ことが、出発点です。
  『見て』いては、『観つかり』ません。
  『見て』いては、『新商品を開発』できません。

   1. 『観る』
   2. 『目的の追求・展開』 そして
   3. 『目的達成手段の組合わせ』
  この3つが、基本です。

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★  あとがき  ★

 これで3週間連続配信です。 疲れます。
 どんな記事を書いたら、あなたに喜んでいただけるか?
 これを考えるのが、大変です。

 今回は、毎回、楽しみに読ませていただいている
     明地涼太様の『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』
良い題材のヒントを頂きました。

 様々な示唆に富んだ、ホントに素晴しいメールマガジンです。

 あなたも、是非お読みになったら良いですよ!

 『自然に学ぶ企業の生き残り戦略』のアドレスは、
    ⇒⇒ http://blog.mag2.com/m/log/0000154335/



 それにしても、毎回毎回
 『観ろ、観ろ』と、実に私もシツコイですね!
 でも 商品開発だけでなく、現場や事務所・・・の改善でも、
     全て『観る』ことが出発点です。

 モノ・コトを『観ない』で改善もアイデアも出ませんし、
 『非まじめ発創』の基本、イロハ、ABCですからご容赦くださいね!

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  ご意見、ご感想を、お送りいただけると嬉しいです。
  待ってま〜す・・・!
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