『拒絶理由通知を勘違いしていませんか ?』

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    『拒絶理由通知を勘違いしていませんか ?』
 2006.11.27. bQ1 非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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 今日の題材『拒絶理由通知を勘違いしていませんか ?』は、
   どうしても特許権を取りたいあなたにとって、大変重要な内容です。
 ぜひ、最後までお読み下さい!



 先ずは、お知らせ

☆★☆ 「まぐまぐ・メルマガ」第4号 11月21日配信 ☆★☆

 第5号の題材は、★  他人の特許は、商品開発のヒント!  ★ でした。
 ご覧になっていない方は、
  ⇒ http://www.mag2.com/m/0000209589.html
から是非見てください。



 書き出しは、こんな具合です。

・・・<引用開始>・・・

 今日は、他人の特許は、商品開発のヒント!

 地元のB社からの要請で開発した事例です。

 B社の要請は、M社の『管接続具』持ち込んで、この特許権に触れない
商品を開発して欲しいとの依頼でした。

 M社とは、かの有名な電設具業界で名立たる未来工業(株)です。


 未来工業は、電設具業界で後発ですが、物凄い商品開発力を武器に
松下電工を始めとする並居る大企業を押さえ業界のトップに立った会社です。

 特許出願件数も膨大で、権利網がクモの巣のように張り巡らされています。



 この会社の特許権をクリアーしたところで、果してB社に販売できるのだ
ろうか? と、不安でしたが、要請を受け入れて開発しました。



 そして、数点の提案をしましたが、残念ながらB社は、私どもの提案を
技術的に理解できず、商品化能力もありませんでした。

 挙句の果てに、と言うか、予想とおりというか、開発経費をビタ一文払って
くれません。



 そこで、モノは試しと、提案したアイデアの1点を未来工業に売り込みを
かけたのですが、返事もありませんでした。

 しかしながら、その後すぐ、興信所から私どもに対する調査が入りました。
 興信所の担当者は、依頼人の名前は明かしません。

 調査内容は、私どもの資金力や信用状態ではないのですね。

 そんなことは、どうでもよく、商品開発力が気になっていたようで、
とんだライバルの出現を心配したようです。



 その上、名前は忘れましたが大阪のX社からこの商品に対する
シツコイ問合せがありました。

 このX社も、図面を見て理解できないようでした。
 ただただ、提案内容を知りたいだけで、説明が理解できたのかどうか、
連絡も来なくなりました。


 メルマガでは、図をかけません。
 果して、私の文章力で内容をご理解いただけるでしょうか?

 以下、未来工業に提案したアイデアの開発経過です。

 こちらから ⇒  http://www.himajime11.com/category/887975.html




 参考にしていただければ、幸いです。



    何れ、レポートにまとめてみたいと思います。

 ・・・以下、省略・・・

・・・<引用終了>・・・



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 改めまして、非まじめ塾の坂井です。
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 初めてご覧頂くあなた! 始めまして!
 『非まじめ・メルマガ』と言っても『不まじめ』ではありませんよ。
 『まじめ、クソまじめ』を通り越して『本まじめ』、『真剣まじめ』です。

 キットあなたの特許出願と商品開発に役立ちます。
 是非、『観』続けてくださいね。



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 本日も お読みいただけて嬉しいです。  原点発創研究所 坂井





 今日は、『拒絶理由通知を勘違いしていませんか!』について
考えてみたいと思います。



 特許出願して審査請求すると、ほとんどの出願(出願の90%以上と思われ
ます)は、『拒絶理由通知』がきます。

 この『拒絶理由通知』を見て、アァ〜、あんなに経費をかけたのに特許権が
取れなかった、と即断する人がいます。

 チョッと待ってくださいよ!

 『拒絶理由通知』は、『拒絶する理由がある通知』であって、『拒絶査定』では
ないんです。



 『拒絶理由通知』は、『手続補正書』と『意見書』を出せば、
     半分以上『拒絶理由』が解消されて『特許査定』すなわち『特許権』が
取れるんです。

 もう一度いいますよ。

 『拒絶理由通知』は、『手続補正書』と『意見書』を出せば、
     半分以上『拒絶理由』が解消されて『特許査定』すなわち『特許権』が
取れるんです。


 それでは、もう少し『拒絶理由通知』について考えて見ましょうね。


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 『拒絶理由通知』と言うのは、
 審査官が、過去の特許出願や実用新案、過去の新聞、雑誌、カタログなどを
特許庁の資料の中から調べて、『拒絶理由』になると『思われる』データーを
出願人に示して
   これらのデーターは、『拒絶理由』になると『思う』のですが、
   出願人は、どう思いますか?
   『拒絶理由』にならないと『思われ』るようでしたら、
   『手続補正書』と『意見書』を出してください。
   その『手続補正書』と『意見書』を見て、納得できたら
   『拒絶理由通知』を取り消して、『特許査定』を出しますから
   ○○月○○日までに必要と思われる書類を提出してください。

 ※ これらのデーターのことを『引例』あるいは『引用例』と言います。

 『拒絶理由通知』は、審査官が、
   『拒絶理由』になると『思った』状態に過ぎないんです。
 『拒絶理由』と決まったわけではないんですよ。

 もし、出願人が、
   『拒絶理由』にならないと『思った』ら
   『拒絶理由』を解消し、『特許査定』されるべき理由をつけて
   『手続補正書』と『意見書』を出してください。

 『拒絶理由通知』がきた半分以上は、『手続補正書』と『意見書』を出す
ことにより『特許査定』され、特許権が取れるんですからね。



 これらの手続きに慣れた弁理士にお願いすることは良いことですが、
この場合も、弁理士任せにしないで下さい。

 特許権は、あくまでも出願人の権利です。
 弁理士の権利ではありません。


 でも、どうやって探したら良いか分らないでしょうから、一言申し上げて
おきます。

 引例に書いてなくて、あなたの明細書に書いてある要素すなわち構成を
一つでも多く探し出して、弁理士に伝えてください。

 ただ、違う違うと言っても、弁理士にどこが違うのか伝わらないことだって
ありますから、どこがどう違うのか、を具体的に示すことも重要ですよ。

 そこまでやれば、弁理士だって人の子です。
 出願人の必死さを見て、弁理士の身の入れ方が変わり、さらに真剣になって
くれるでしょう。



 これだけでは、分りつらいでしょうから、具体例を一つ書きましょう。

 ただし、守秘義務の関係で、実例を変更しておりますのでご承知下さい。

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 この事例は、ビル工事の現場で使うコンクリートの型枠です。

 ビル工事では、1階も、2階も・・・7階も、10階も・・・同じ形状の
型枠が必要な場合が良くあるのですが、そのような場合でも従来は、各階毎に
型枠を作っていました。

 しかもビル工事は、一般に、1階が終わってから2階、2階が終わってから
3階・・・・・と、各階毎に工事が進みますから、1階の型枠を取外して2階で
使い、さらに2階の型枠を取外して3階で使えば、1つの型枠を何回も使い
回せるのです。

 にもかかわらず、ビル工事では、各階毎に型枠をつくって、使い終わったら
焼却していました。

 材料を始め、様々なムダの垂れ流しでした。



 そこでK社のN社長さんは、壊れるまで何回も使える型枠をつくり、
平成12年8月、特許出願しました。


 そして、売れ行きが好調になったので平成14年4月、審査請求しました。

 平成16年10月、案の定『拒絶理由通知』が来ましたね。

 『拒絶理由通知』の一部を転記します。



<以下、拒絶理由通知>要旨 (※印は、筆者の注釈)
                   (※ 伏字が多くてご免なさい)

 発送番号 36××××
 発送日 平成16年10月○○日

 拒絶理由通知書

 特許出願の番号   特願2000−000000
 起案日         平成16年10月○日
 特許庁審査官    ○○ ○○
 特許出願人代理人 ○○ ○○
 適用条文       第29条第2項

 この出願は、次の理由によって拒絶すべきものである。これについて意見が
あれば、この通知の発送の日から60日以内に意見書を提出して下さい。
 (※ 60日以内に意見書を提出し、拒絶理由を解消したら特許査定する、
    と言うことです)

 理由
 この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国に
おいて頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて
公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の
分野における通常の知識を有する者が容易に発明することができたものである
から、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
 (※ 出願前に公表された刊行物から容易に発明できるから特許査定
    できない、と言うことです。・・・モット分りやすく書けないかねえ。)

 記
 ・請求項1
 引用例1.特願平4-××××××号公報
 備考:
 引用例1には、・・・・・・・・・・・・・・と、・・・・・・剥離する剥離手段とを有する
・・・・・・・・・・・・が記載されている。

 ・請求項2
 上記引用例1
 引用例2.実願平4-××××号のCD―RОM
 備考:
 引用例2には、・・・・・・・・・・・・・・が、上型枠及び両袖型枠・・・・・・・・・・・・が
記載されている。

 ・請求項3
 上記引用例1,2
 備考:
 引用例1には、型枠が非吸水性素材・・・・・・・・・・・・が記載されている。

 ・請求項4
 上記引用例1,2
 備考:
 引用例1には、・・・・・・・・・・・・が、傾斜面を有することが記載されている。

 ・請求項5
 上記引用例1,2
 備考:
 型枠同士を・・・・・・・・・・・・は、例えば、実願昭52−×××××号(実開昭
53−××××××号)のマイクロフィルム等に示され、また、型枠間に
弾性体を介在させることは、例えば、実公兵1−×××××号公報等に
示されるように、従来周知の技術である。

 ・請求項6
 上記引用例1,2
 備考:
 引用例2には、・・・・・・・・・・・・反復利用することが記載されている。

 ・・・以下、省略・・・
<引用終了>



 以上が、この出願に対して示された『拒絶理由通知』です。

 全ての請求項に対し、合計4本の引用例を利用しながら『拒絶理由』を
つけてきました。


 さて、これに対し、どう処理したら良いでしょうか?

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 先ず最初にやらなければならないことは、全ての引用例を良〜く読み、
   この出願と引用例の違いをハッキリさせる
ことです。

 両者の違いがハッキリしたら、次にやることは、
   この出願に書いてあることで、引用例には書いてないことを
拾い出します。

 以上のことを『請求項』毎にまとめ、審査官を説得できる文章に表現して
『意見書』に書きます。



 ここで注意しなければならないことがあります。

 『拒絶理由通知書』には、
   この出願は、次の理由によって拒絶すべきものである。
   これについて意見があれば、この通知の発送の日から60日以内に
   意見書を提出して下さい。
と書いてありますから『意見書』だけ提出すると、後日『拒絶査定』がきます
から注意してください。


 『意見書』と共に『手続補正書』の提出が必要なんです。

 『手続補正書』には、『意見書』に書いたことが裏付けられるように
しなければなりません。

 特に『請求項』の書き方には注意が必要で、一言半句に気をつけないと
『拒絶査定』を受けますし、よしんば特許権が取れても、権利範囲の狭い
特許権になってしまいます。



 こんな七面倒臭いことをやった上でようやく次のような『特許査定』が届き
ました。

 やれやれ、お疲れ様、といった感じです。



 <引用開始>

 発送番号       080000
 発送日        平成17年3月00日

 特許査定

 特許出願の番号   特願2000−000000
 起案日         平成17年3月0日
 特許庁審査官    ○○ ○○
 発明の名称      〜〜〜〜〜コンクリート型枠
 請求項の数      3
 特許出願人      株式会社○○工務店
 代理人         ○○ ○○

 この出願については、拒絶の理由を発見しないから、特許査定する。

 (空白)

―――――――――――――――――――――――――――――
 上記はファイルに記録されている事項と相違ないことを認証する。
 認証日 平成17年3月00日 経済産業事務官 ○○ ○○子
                              経済産業事務官之印

 注意:この書面を受け取った日から30日以内に特許料の納付が必要です。

<引用終了>



 いかがですか? 『特許査定』文の中身の簡単なこと!
 『この出願については、拒絶の理由を発見しないから、特許査定する。』

 句読点を含めてわずか32文字。

 審査官が、特許調査して、拒絶理由を発見できなかったから、
特許なんですね。

 と言うことは、特許の出願人は、特許出願する前に特許調査を十分やって、
審査官が『拒絶の理由を発見できない』技術の組合せなら『特許査定』される
と言うことです。



 ローテクには、ローテクの良さがありますから、ローテクだって良いんです。

 『杯のそこに孔を開けた』だけでも権利です。
 『耳掻きの先端をスクリューにした』だけでも権利です。

 そして、ローテク商品には、無限の可能性が秘められています。

 チョット「視点を変え」、「観方を変え」れば、特許商品は、
何ぼでも開発できます。



 そのためには、
   1. 『観る』
   2. 『目的の追求・展開』 そして
   3. 『目的達成手段の組合わせ』

 この3つをどこまで徹底してやるか、それだけで十分です。



 御社の特許商品の開発と特許出願に役立てていただければ幸いです。


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■■■ ポイント ■■■

● 『拒絶理由通知』は、拒絶するためにくるのではない。
  審査官が、『あなたの意見を聞きたくて』送るのだ。
● 『意見書』の提出だけでは、『拒絶理由』をクリアーできません。
  『手続補正書』も合せて提出しましょう。
● 『拒絶理由通知書』がきたら、
  第一に、あなたの出願と引用例を観比べて、違いをハッキリさせ、
  第二に、あなたの出願に書いてあって、
       引用例には書いてないことを探し出せ!
● 基本は、『観る』こと、  『見て』いては『観つかり』ません。

■■■■■■■■■■■■

★  あとがき  ★

  『拒絶理由』をクリアーするには、やはり 『観る』 と言うことが、
 基本です。
  何と言ったって『見て』いても「観つかり」ませんから。

  毎回毎回『観ろ、観ろ』と、私もシツコイですね。
  でも、モノ・コトの基本ですからご容赦願います。

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