特許 進化論 ・・・ハエ叩き編(3)

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  特許 進化論 ・・・ 特許も技術も進化する
          ・・・ハエ叩き編(3)・・・
 2006.9.13. bP5   非まじめ発創塾 坂井 徳栄
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今日の『非まじめ・メールマガジン』は、
大変重要な内容が書いてあります。





  今日は、いよいよ「ハエ叩き」の3回目です。
    大変重要なことを書きましたので、
    ぜひとも、何回も読み返してくださいね。

  弁理士は、絶対、教えてくれる内容ではありませんよ。



  一回目は、ハエ取りリボン(粘着シート)を利用したはえ叩き
  二回目は、スポイトを利用したはえ叩きを中心に
       叩き潰したハエを手に触れずに処理する方法で、
         『非まじめ発創』の一端を明かしました。


  一口にハエ叩きとスポイトの組合せと言ってもイロイロな
 組合せ方がある。

  第一に思い起こされるのは、把手を筒状にしてスポイトにする
 ことだ。



  これだけ書いて特許権を取っても、別につくったスポイトを
 把手にスポイトを着脱可能に取り付ければ、権利侵害にならない。

  と言うことになるとライバルは、把手をスポイトとした出願を
 見て把手にスポイトを着脱可能に取り付けたハエ叩きを開発し、
 特許出願することになる。

  となれば、把手をスポイトとした出願人は、ライバルに無料で
アイデアを提供したことになります。



  これでは、特許出願が、無意味どころの話じゃなくなります。

  繰返しになるが、『特許は、後出しジャンケン』だから
 後から出した商品が優れていることが多く、先に出した特許商品
 は、市場から締出されることになろう。


  では、どうするか?
  前回のメルマガに書いたように、最初のアイデアを他人の商品
 だと考え、このアイデアをヒントにし、後発すなわちライバルが
 考えそうなアイデアをトコトン考えることだ。

  例えば、スポイトを別につくり、柄に着脱可能にすると言う
 アイデアを添えて弁理士に頼むことだ。

  柄に着脱可能なスポイトと言っても着脱方法は何種類もある。
  ライバルが考えそうな方法を数種類考えた上で弁理士に伝えな
 ければ、強い権利にならないことを頭に入れておかなければ
 ならない。



  弁理士は、出願人から説明されたことを明細書に書いて
 特許出願することが仕事である。

  しかし、出願人から依頼されたこと以外のことを考えるほど
 閑な弁理士はいないのだから、弁理士に頼む前に出願人が、
 これを考えなければならないのです。

  山田康生弁理士が言われるように
        自分の特許は、自分で守れ!
             とは、このことを言うのです。





  さて、今日は、
 このようにハエ叩きで叩いたハエを手で触れずに集める方法の
 第三段階を考えて見ましょう。



  前回は、叩いたハエを『掃除機』で吸取って捨てる、
    から ⇒ スポイトを検討しました。

  今回は、叩いたハエを指でつまんで捨てる から、
      ⇒ 指の代わりに『何かを使ってつまむ』ことを
 考えてみましょう。





  指の代わりにハエの死がいを挟める物に何がありますか?

  箸(ハシ)なら挟めますし、ピンセットやペンチ、クリップ、
 ハサミ(切れないほうがいい)・・・いろいろありますね。


  例えば、箸。
  箸一膳、どうやってハエ叩きにセットしますか?

  箸一膳、『柄にぶら下げ』ても良いですが、チョット邪魔に
 なりそうですね。

  では、『柄のどこかに箸を挟める2つの突起をつくり、その
 2つの突起の間に箸を挟む』ことができます。

  この突起を『環や筒』にしたらどうですか。
  この突起を『環や筒に箸を指し込ん』だら如何ですか?

  それなら『柄の端に穴を開けて指し込ん』でも良いですね。



  これらの方法は、すべて『箸を柄に着脱可能に取り付けるため
 の手段』ですね。

  ということは、これらのうちの2つ以上(1つではダメ)の
 実施例を説明した上で、【請求項】に
   『一端に柄を有するハエ叩き本体と、
    この柄に着脱可能な箸と、
    を有することを特徴とするハエ叩き』
 とすれば済みそうです。


  ここまでは、あなたも納得してくれるでしょうね。
  でも私は、まだまだ不満です。

  と言いますのは、特許調査の結果にもよりますが、
 特許権は、明細書の書き方によってモットモット権利範囲を
      広げられるんです。





  以下、当然弁理士は知っているが、ほとんどの中小企業の方々は
 ご存じない奥の手です。

  先ず最初にお断りしておきましょう。
  この方法は、特許調査の結果すなわちすでに出願されている
  特許(先願と言います)により大きく影響されると言うことです。

  大きく影響されるとは、
先願が多いと拒絶されやすいと言うことなんです。


  と言うことは、特許調査の結果を見てどうやって出願するか
 を慎重に検討しなければならないのです。



  先ほど、指の代わりにハエの死がいを挟める物として、
 箸(ハシ)なら挟めますし、ピンセットやペンチ、クリップ、
 ハサミ(切れないほうがいい)・・・を上げました。

  そして、箸について一通り説明しました。

  本来ならば、次は、ピンセットやペンチ、クリップ、ハサミ
 ・・・の検討に入るのですが、箸の場合と同様の方法であなたに
 検討して頂くことにしましょう。



  ここでは、さっきお話し始めた『奥の手』の一端を披露する
 ことにします。

  当然、この『奥の手』を使うときは、先ほどのピンセットや
 ペンチ、クリップ、ハサミ・・・の検討もしておく必要がある
 ことをお忘れなく。



  さて、箸、ピンセットやペンチ、クリップ、ハサミ・・・の
 共通点は何ですか?



  突然『共通点は何だ?』と言われて戸惑っておられるでしょう。
  ジラサズに言います。

  箸、ピンセットやペンチ、クリップ、ハサミ・・・の共通点は
      『物を挟んで持つ』ことです。

  『物を挟んで持つ物』ですから『挟持物』と言い換えることが
 できます。

  『挟持物』と言わなくてもいいんです。
  明細書を読んだ人が『ナルホド』と理解できればいいんです。
  理解できそうにない『○○○○○』と言う言葉を使って、
  その『○○○○○』を明細書の中で説明しても良いんですよ。

  言ってみれば、言葉を発明しちゃっても良いということです。



  リンゴ、みかん、桃、ぶどう、梨の上位概念を示す言葉が、
 『果物』であるように、箸、ピンセットやペンチ、クリップ、
 ハサミ・・・の上位概念を示す言葉として『挟持物』を使った
 と考えてください。



  箸、ピンセット、ペンチ、クリップ、ハサミ・・・を『挟持物』
 ととらえた上で、夫々の実施例を明細書に2〜3点書き込み、

 【請求項1】 一端に柄を有するハエ叩き本体と、
        この柄に着脱可能な挟持物と、
        を有することを特徴とするハエ叩き。
 【請求項2】 前記挟持物が、箸であることを特徴とする
       ハエ叩き。
 【請求項3】 前記挟持物が、ピンセットであることを
       特徴とするハエ叩き。
 【請求項4】 前記挟持物が、ペンチであることを特徴とする
       ハエ叩き。
 【請求項5】 前記挟持物が、・・・・・・・・・・・・・

 としたら、どんな『挟持物』がでてきても抑えることができる
 のです。


  しかし、もし、特許庁の審査で、出願人の特許調査で見つから
 なかった他人の先願に挟持物があると、その『挟持物から容易に
 考えられる』として拒絶されることになるかもしれません。

  しかし、これでアキラメルこともないんです。
  まだまだ手はあるんですから。

  『拒絶理由通知』がきたら、
     その拒絶理由と、出願の違いを明瞭にし、
     『意見書』と『手続補正書』を出して
 審査官を納得させれば、特許権が取れるのです。




  今日の『非まじめメルマガ』は、易しく書いておりますが、
 『奥の手』と断っただけに中身は、かなり濃いものです。

  誤解のないように、繰り返しお読みいただきたいと思います。

  表面的にとらえると、大ミスにつながることもありますから
            十分 ご注意願います。



 3回にわたり、粘着シート、スポイト、挟持物を使った
ハエ叩きを検討してきました。

 ハエ叩きの検討は、ここまで出終わります。

 たかが、ハエ叩き、されどハエ叩き、
 ハエ叩きのアイデアは、まだまだ検討の余地があります。

   あなた独自のハエ叩きを発明してくださいね。





 ハエ叩きでさえこれだけ検討課題があるということは、
 我々を取巻く生活環境にある無限の商品には
       無限の検討課題が存在するということです。

 無限の検討課題が存在するということは、
     無限の特許の種が存在するということです。

 しかし、モノ・コトは、『見て』いても『観え』ません。
 もう一度『観る』について考え直し、
      一つ一つ『観直し』ましょう。
      宝の山は、あなたの前に転がっているのです。

 違いは、『観たか』、『観なかったか』の差でしかありません。

 60余年生き続け、ようやくこれに気づいた私です。
 この『気づき』をお伝えするのが、私の残された人生です。
 できるだけ、具体例で、分りやすくお伝えし続けたい。





 『非まじめメルマガ』は、
 マネられないための、例え、マネられても製造を中止させられる
強い特許権を取るためには、『事前準備』が如何に重要かをご理解
頂くために書き続けております。



 大変重要なことが書かれております。

 できることなら何回も読み返してご理解ください。



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■■■ ポイント ■■■

● アイデアも、商品開発も、特許も
        『観る』ことから始まります。
● 『観て』一つのアイデアが生まれても、
       それだけで納得してはいけません。
● 言葉も『上位概念』でとらえると
      権利範囲が様変わりし、強い特許権が得られます。

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