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こんな難しい『請求項』の意味分りますか?
2006.7.12. 9 まじめ発創塾 坂井 徳栄
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今日は、先日ご案内した「非まじめメルマガ」で予告しました
新レポート、『マネられないための出願準備』編の一部です。
このレポートは、先日申し上げた通り、約90ページ書き上げて
おりますが、もう少し書き足したほうが、ご購読される方のために
なると思われますので、必死に書き加えております。
書き足す部分は、特許明細書の『請求項』の読み方についてなん
ですが、『請求項』に書かれた言葉の分析もあり、ご購読者に分り
易い表現にするため少し時間がかかっています。
もうしばらくお時間をください。
ところで、あなたは、特許明細書の『請求項』を読んでス〜ッと
意味が分りますか?
読んで スグ意味が分る人は、このメルマガ、
時間のムダですから閉じてください。
私自身、何時も『請求項』を読んでいて思うのですが、
この文章、日本語になっているのかなぁ〜???
と言った思いで一杯です。
『上手な特許出願』について能書きをたれる私が、『請求項』を
読めなっくっちゃ話しになりませんから 必死に読んでいますがね。
以下、新レポーの『【請求項】の読み方』の一部を転記しました。
あなたの『【請求項】の読み方』にお役に立ててください。
・・・ <以下、近く公表するレポートより転記> ・・・
マネられない特許を取るためには、弁理士が書いた難しい
【請求項】をある程度理解できるようになっていたほうが有利です。
『難しい【請求項】をこうやったら読みやすくなりますよ!』
と言う読み方の基本について先に書きましたから参考にして下さい。
(社長さん あなたは、請求項の読み方を十分お分かりでしたら、
ここは飛ばして読んでください。)
特許の出願書類は、大きく分類すると、
1)願書 2)特許請求の範囲 3)詳細な説明
4)図面 5)要約書
の5つに分かれます。
このうち5)の『図面』は、3)の『詳細な説明』を分りやすく
するためのもので、『詳細な説明』だけで十分伝えられる場合は、
なくとも良いことになっています。
なんといっても一番重要なのは、2)の『特許請求の範囲』なん
ですが、これが、難解な、難しい、訳の分らない日本語になって
いるものが多いですね。
何故こんな難しい日本語で書くんでしょうか。
その第一の理由は、特許法にあるんです。
特許法によりますと、特許権は、『特許請求の範囲』に書かれた
表現によることとなっています。
どんなに素晴しい内容で、どんなに丁寧に詳細な説明に説明して
も、詳細な説明の書いたことの中から重要な部分を拾い出して
書く『特許請求の範囲』の書き方によって、特許権が良くも悪くも
なるんです。
『特許の落とし穴』でも触れましたが、特許裁判になると、『特許
請求の範囲』の表現をめぐって争うことになり、『宅配便の送り状
事件』では、争いの最後の焦点が『・・・拝合・・・』という言葉
の解釈で決まりました。
出願人は、『拝合』を『台紙の裏に剥離紙をくっつける』と言う
意味で使ったのですが、裁判官は『拝合』の『拝』は『手を合わせ
て拝む』意味で、『左右対称のもの』を意味するとして、対象商品
は、『剥離紙が、2枚になっている』から『拝合』ではない、とし
て『特許権侵害に当たらない』と判決しました。
このように、特許権は、最終的に裁判で決着をつけることに
なりますから、弁理士としては、裁判に勝てる表現になるように
表現しようと気を使います。
その結果、訳の分らない難しい言い回しになってしまうのです。
『特許請求の範囲』の表現が、難しい理由が分ったとしても、
読んで理解できなければ、意味がありませんので、具体例を
挙げてみましょう。
これは、ライオン株式会社の歯ブラシの出願です。
(このメルマガでは、図を省略しています。
ゴメン・・・ペコリ 絵文字も書けません・・・ペコ ペコリ)
【特許請求の範囲】
出願時の【請求項1】
刷毛先端側が複数に分岐され、かつ、各分岐毛が先鋭な
テーパー状とされた刷毛を植毛したことを特徴とする歯ブラシ。
願書に添付された【代表図】には、先の尖った3本の刷毛と
その刷毛の先端部分と元の部分の断面(クローバの葉形)が描かれています。
また、【図4】には、刷毛の元の部分の様々な形状の断面が、
描かれています。
この【請求項1】『刷毛先端側が複数に分岐され、かつ、各分岐
毛が先鋭なテーパー状とされた刷毛を植毛したことを特徴とする
歯ブラシ』は、分りやすい文例ですが、私たちが普通使う言葉で
書きますと、次のようになります。
『先端が何本かに枝分かれした尖った毛が植えられた歯ブラシ』
です。
こう書いても良さそうなんですが、裁判になったときのことを考え
ると書けないんですね。
図4をみていただくと分りますが、毛の先端が2本、3本、4本の
ものが書かれています。
請求項には、単に『刷毛先端側が複数に分岐され、・・・』です
から、先端が何本に枝分かれしていようと良いことになります。
ところが、『過去に似たような技術が出願されているからこのまま
では特許にできません』と言う拒絶理由通知が来ました。
※ 拒絶理由通知と言うのは、拒絶通知ではありません。
〜〜〜と言う拒絶理由(主に他人の過去の出願:引例とも言う)
がありますから、補正によって拒絶する理由をなくして下さい
と言う意味の連絡です。
拒絶理由通知がきたからには、特許権をとるには、手続補正を
するか、意見書を出すしかありません。
ライオン(株)は、少なくとも手続補正をやりました。
拒絶理由通知により手続補正した【請求項1】
三つ葉のクローバー型断面からなる刷毛を用い、該三つ葉の
クローバー型断面からなる刷毛の両端部の先端をそれぞれ
3つに分岐するとともに、各分岐毛を先鋭なテーパー状とした
刷毛を、その中央部で2つ折りに折り曲げてヘッド部植毛面に
植毛したことを特徴とする歯ブラシ 。
アンダーラインの部分は、手続補正によって書き加えた部分です。
権利範囲がかなり狭くなりました。
『三つ葉のクローバー型断面からなる刷毛を用い、該三つ葉のクローバー型断面からなる刷毛の両端部の先端をそれぞれ3つに分岐する』と言うことは、『毛先が2本でも、3本でも何本でも良く、毛先の断面が、三つ葉のクローバー型』のものだけが権利だと言うことです。
三菱のダイヤマークのような断面の毛先のものは、毛先が3本に
枝分かれしていても権利主張しませんからどうぞご自由にお使い
ください、と言う意味になります。
さらに、『その中央部で2つ折りに折り曲げてヘッド部植毛面に
植毛した』ということは、毛の中央ではなく、毛の端のほうで2つ
折りに折り曲げてヘッド部植毛面に植毛したものも権利主張しません、と言うことになります。
出願人としては、実施例で、あれだけ詳細に説明したのですから、できれば『三つ葉のクローバー型断面』と言う言葉は、外したかったことでしょう。
さすが、大企業ライオン(株)です。
弁理士に説明する前に図面も多数用意し、詳細な説明で具体的な多数の実施例を書きこめるようにしていました。
このような姿勢があってこそ、強くて広い特許権が取れるのです。
残念なのは、拒絶理由通知に対する意見書と、手続補正書の書き方でした。
・・・ 以上、近く公表するレポートより ・・・
如何でしたか。
特許明細書、中でも『請求項』は、分りづらい表現で書かれている
ものが多いです。
弁理士の書いた特許明細書は、これでも日本語か? と疑いたく
なるような文章が実に多いですね。
しかし、弁理士としては、『書き方が悪くて裁判に負けた』なんて
言う不名誉なことが多いと、お客さんがいなくなるから必死です。
日本語として分りづらい『請求項』の実例を数点あげて、できる
だけ分りやすく説明しています。
どうぞ、ご期待ください。
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今日の「非まじめ・メルマガ」!
あなた様の商品開発や特許出願に役立つでしょうか?
今日は、比較的易しい出願の『請求項』を取上げましたが、それ
でも難しかったでしょうか・・・???
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■■■ ポイント ■■■
● 特許の請求項は、易しいものでもムリヤリ難しく読みづらい
日本語にして書いているように思われます。
● 特許の『請求項』は、句点や一小節ごとに区切った上でその
意味を理解しましょう。
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ご意見、ご感想を、お送りいただけると嬉しいです。
待ってま〜す・・・!
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いただいております。
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